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今年に読んだ本 ベスト10

2010.12.30 - 日記
今日は仕事納め。
今年は納会がなかったせいもあり、半ドン。なんだか、すごく得をした気分だ。泡のような、ささやかなヨロコビ。

さて、年末恒例のベスト10。今年初めて読んだ本のなかから特に印象に残るものを、無理やり10冊選んだ。


・「ロング・グッドバイ」 レイモンド・チャンドラー(村上春樹訳)

冴えない女についての例えに、トスカニーニとヒンデミットが登場するところ秀逸。


・「フロスト気質」 R・D・ウィングフィールド(芹澤恵訳)

・「レディー・ジョーカー」 高村薫

いままで読んだ警察小説のなかで、この2作は出色だと思う。両方とも長い。長いところがまたいい。


・「青梅雨」 永井龍男

一家心中するところを、朝起きて顔を洗う場面みたいに描写する。情緒が深すぎる。


・「最後の一球」 島田荘司

推理小説の服を着た野球小説。面白かった。


・「ひなびたごちそう」 島田雅彦

大根の皮を捨ててはいけないことを、この本で学んだ。


・「アーロン収容所」 会田雄次

収容所が怖いのは、それが社会の縮図だからじゃないか。


・「心がフッと軽くなる『瞬間の心理学』」 名越康文

いいメンタル本は少ないが、これは参考になる。


・「飆風」 車谷長吉

車谷は現代の太宰治だと思う。


・「プールサイド小景」 庄野潤三

サラリーマンの悲哀が、じつに端的に描かれている。



やはり無理やりだ。
他に、高橋秀実の「トラウマの国ニッポン」、チェーホフ(浦雅春訳)の「馬のような名字」、万城目学「かのこちゃんとマドレーヌ夫人」、テリー伊藤の「なぜ日本人は落合博満が嫌いか?」、小林秀雄と岡潔の「人間の建設」、甲野善紀と内田樹の「身体を通して時代を読む」、湊かなえの「告白」、丸谷才一・鹿島茂・三浦雅士の「文学全集を立ちあげる」、佐藤優の「インテリジェンス人間論」、稲森和夫の「ど真剣に生きる」、白洲次郎の「プリンシプルのない日本」、池田清彦と養老孟司の「ほんとうの環境問題」、勢古浩爾の「ビジネス書大バカ事典」、大前研一の「サラリーマン再起動マニュアル」、捨てがたい。



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Comment

無題 - rudolf2006

吉田さま こんにちは

大晦日ですね、いかがお過ごしですか??

吉田さんの読書 幅広いですね
紹介してくださった本、色々と私も読みました
車谷さんの本は衝撃的でした、私が最近読んだ日本文学の中で「こんな作家が日本にもいたのか」と、驚きを禁じ得ませんでした〜。

バーンスタインボックス、実家に持って帰っています、少しずつ聴いていこうかと思っています、第9は愉しみですね〜

良い年をお迎えくださいね〜
ヾ(●´‿‿`●)

2010.12.31 Fri 15:19 URL [ Edit ]

Re:rudolf2006さん、こんにちは。 - 管理人:芳野達司

バーンスタインのマーラー「夜の歌」を聴きながらこれを書いています。やっと7番までたどり着きました。精緻ないい演奏です。気に入りました。

今晩は、テレビを観つつ酒を呑んで寝る予定です。いつもと変わりありません^^
車谷さんの発見(?)今年の大きな事件でした。厳しくてなかなか容易には読めませんが、気になる作家です。

rudolf2006さんも、よいお年をお迎えください。
2010.12.31 17:46
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