
坂入健司郎指揮、新交響楽団の定期演奏会に足を運びました(2025年7月21日、東京国際フォーラムホールCにて)。
「マヤ族の夜」は衝撃。こんな音楽があったのか。
坂田晃一さんは新響のチェロ奏者であり、大河ドラマの他に「母をたずねて三千里」や「もしもピアノが弾けたなら」なども作曲している。来年1月の定期演奏会では新作が披露されるとのこと、これも聴き逃せない。
武満による「波の盆」の、精妙にしてヒンヤリとした管弦楽は、心に沁みわたる清涼剤。じつに心地よかった。
「SF交響ファンタジー第1番」におけるゴジラのテーマは、いつ聴いても血沸き肉躍るけど、実演は格別。
レブエルタスは20世紀メキシコの作曲家。組曲「マヤ族の夜」は4楽章からなっており、30分くらいの曲。打楽器は編曲者のリマントールが盛り込んだそうで、奏者12名を要する。
打楽器群が奏するカデンツァのような箇所があり、それは徐々に音量を上げていき、やがて弦楽・管楽を巻き込んで、会場は興奮のるつぼと化しました。
前半のトークで坂入さんはこういうことをおっしゃる。
「新響が演奏する芥川や伊福部は、ウイーン・フィルによるモーツァルトみたいなもの」
その言葉が腑に落ちる演奏会でありました。
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