
タルモ・ペルトコスキ指揮NHK交響楽団の定期演奏会に足を運びました(2025年6月21日、NHKホールにて)。
先月、なんとなくシベリウスを聴きたくなってYouTubeを漁っていたら、ペルトコスキという、見た目は学生のような指揮者にヒットしました。彼がフランクフルト放送交響楽団を振った1番のシンフォニーを聴き、震えたのです。
後日、友人からコンサートの誘いがあり、ペルトコスキが指揮するとのこと。何という偶然。マーラーを聴けるので楽しみにしていました。
フタを開けると。
合奏の響きが厚くて芳醇。そして、ひとつひとつのフレーズの味つけがよく、爽やかな情緒を感じました。
ラストにおける、ホルンとトロンボーンを立たせたパフォーマンスはよかったけれど、それ以上に痺れたのはヴィオラ群の弾きぶり。髪の毛を振り乱した姿は、何かに取り憑かれているように見えました。
こんなに白熱した「巨人」を聴いたのは、ドラティ指揮読売日響以来、およそ45年ぶり。ありがたいことです。

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