
ムジカ・グラツィアによるコンサート「バロックの花束」に足を運びました(10月26日、トーキョーコンサーツ・ラボ)。
シトシト雨の日曜日、さまざまな楽器によるソナタと協奏曲に浸りました。
とりわけ印象に残るのは、まずコレッリのヴァイオリン・ソナタ4番。とても穏やかで流麗な弾きぶりに、心温まりました。
次はW.F.バッハのチェンバロ協奏曲へ短調。大バッハ長男の作品を初めて聴いたかも。父より荒削りな手触りで、激しくかつロマンの匂いが濃厚。ズッシリとした後味が残りました。
マレの組曲イ短調はヴィオラ・ダ・ガンバとチェンバロによるもの。起伏が大きく劇的な展開は、手に汗を握るような興奮を覚えました。
そして、テレマンのリコーダー、ヴィオラ・ダ・ガンバのための協奏曲。こういう編成の曲があるのだな。2つのアレグロ楽章は丁々発止・才気煥発・意気軒昂。なんとも目覚ましい演奏でした。
バロック音楽をこうしてまとめて聴くと、典雅な衣装を纏いつつも、中身は熱く煮えたぎる情感が見え隠れする曲が多いことを、改めて感じました。
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