忍者ブログ

選択したカテゴリの記事一覧

"アメリカン・スナイパー"、ベルマン、"幻想曲ロ短調"

2015.03.08 - スクリャービン




錦糸町楽天地シネマズで、クリント・イーストウッド監督の「アメリカン・スナイパー」を観る。

これは、イラク戦争に出征して狙撃手として名を成したものの、帰国後に心を病むアメリカ人青年の半生を描いた映画。

アメリカが正で、イラクが悪、という図式がじわじわと底辺に流れている。これは何を意味するのか。
というのは、過去に制作した「父親たちの星条旗」と「硫黄島からの手紙」という2部作で、戦争をあれほどの深さで描ききったイーストウッド監督の手によるものだから、なにか裏があるのだろうと勘繰ってしまったのだ。が、考えても妙案は出ない。

となると、これはアメリカの青年の伝記を題材にするに当たり、その舞台がたまたま戦争だった、としか考えられないのである。

ともあれ、最後は感動した。それは、ひとりの男の生活に対してであって、イデオロギーに対してではない。



ma




ラザール・ベルマンのピアノで、スクリャービンの「幻想曲ロ短調」を聴く。

ベルマンと言えば西側に出たときに、ギレリスが、私とリヒテルの四本の手を持ってしても彼には敵わない、というようなことを言ったために、大変な評判になったピアニストだ。
その頃に、カラヤンと入れたチャイコフスキーの協奏曲もまた、大変な話題になった。
そういうことがあり、日本ではヴィルトゥオーソのレッテルを貼られた。これは彼にとって、得だったのか損だったのか。日本人のわれわれにとっては、彼をキチンと評価することが難しかったから、損をしたと言うべきだろう。なかには、彼の実力を知っていた人も、もちろんいるだろうが。

このスクリャービンは絶品だ。音がこれ以上ないくらいにこなれており、深い。
ミケランジェリやグールドやホロヴィッツの、音の美しさとは違う。ベルマンの音は優しい。暖かく包み込んでくれるような、それは音色である。適度に湿り気があり、潤いのある音は、スクリャービンにふさわしい。このディスクには他に、リストとシューベルトとラフマニノフが収録されている。そのどれもが、ロマンティックな音楽であるし、ベルマンの音はこれ以上にないくらい適っている。
録音も、十全。

スクリャービンはときに神秘主義作曲家などと言われることがあるが、広義には後期ロマン派であろう。それ以外の形容詞は見当たらないな。



1989年11月28日、ルガーノ、スイス・イタリア語放送オーディトリアムでのライヴ録音。




おでんとツイッターやってます!




ma


八甲田その20。








本を出しました。
お目汚しですが、よかったらお読みになってください。







PR
   Comment(0)    ▲ENTRY-TOP
カレンダー
02 2017/03 04
S M T W T F S
2 4
6 8 9 11
13 14 15 17 18
20 21 23 25
26 27 28 29 30 31
ポチっとお願いします(´_`\)  ↓ ↓ ↓
最新コメント
"好色一代男"、クレンペラー、シューマン"4番" from:Lazaro
-03/24(Fri) -
"好色一代男"、クレンペラー、シューマン"4番" from:Lazaro
-03/24(Fri) -
"好色一代男"、クレンペラー、シューマン"4番" from:http://opersonaltrainer.com.br/professor/
-03/24(Fri) -
ヴァンスカ、シベリウス"3番" from:vendedor online internacional funciona
-03/24(Fri) -
"好色一代男"、クレンペラー、シューマン"4番" from:bolo caseiro bem fofinho
-03/23(Thu) -
カテゴリー