忍者ブログ

今年に聴いたCD ベスト10

2009.12.31 - 日記


土日のめぐりあわせが悪いので、休みは今日から4日間。そのうち元日の深夜は出勤なので実質的には3日間ということで、普段のなんとかマンデーとあまり変わらない。親戚周りをしたら残りはほとんどなくなってしまうから、残りはCDでもボソボソ聴くくらい。
そこで、今年に聴いたCDのまとめ。相変わらず古いCDばかりで恐縮である。基本的に廉価盤しか買わないので、こういったラインナップになってしまうのだ。
古い録音ばかりを買っているにも関わらず、まだまだ聴いていない録音が多い。そのあまりの多さに愕然とするばかり。
クラシック音楽の楽しみの奥が深いことをしみじみと感じるなあ。
以下は投稿順。


ヴェルディ「レクイエム」 トスカニーニ指揮NBC交響楽団 ネルリ(S)、バルビエーリ(MS)、ディ・ステファノ(T)、シエピ(B)、ロバート・ショウ合唱団

「怒りの日」で大太鼓が激しく炸裂するシーンは鳥肌がたつ。50年以上前の録音なのに、なんなんだこの生々しさは。
合唱はビリつくのに、大太鼓だけはやけに鮮明である。この楽器だけに焦点をあてたような録音である。これはこれで面白い。
あとステファノの、ちょっと浮いた感じがしなくもない甘い歌い回しがいい味を出している。時代を感じさせるが、そういう時代なのだからこれはアリだな。


ヘンデル「メサイア」 ピノック指揮イングリッシュ・コンサート・合唱団、オジェー(S)、フォン・オッター(MS)、チャンス(C-T)、クルック(T)、トムリンソン(B)

合唱が素晴らしい。透明さと輝かしさを兼ね備えていて隙がない。昨年から今年にかけて、けっこうな量の「メサイア」を聴いたが、これは最高峰に位置すると感じる。


マーラー「交響曲第9番」 アンチェル指揮チェコ・フィル

マーラーの第九もいいCDが多いが、バランスの良さでこれはトップクラス。弦は柔らかいわ、木管は適度に鄙びているわ、いわゆる古き良き時代のにおいが濃厚に感じられる。こういう音を聴くと、古いものは良いものと思ってしまうな。
指揮そのものは実利的、とてもシャープだ。


ベルリオーズ「ベアトリスとベネディクト」 バレンボイム指揮パリ管弦楽団・合唱団、ミントン(ベアトリス)、ドミンゴ(ベネディクト)、コトルバス(エロー)、フィッシャー・ディースカウ(楽士)

手がたいミントンもドミンゴもいいけれど、このCDで聴くべきものはコトルバスのアリアだ。7曲目の「エローのアリア」。
呑んだくれながらこの曲を何度聴いたことか。ちょっぴり舌っ足らずな発声と、軽やかな声がたまらない。これは天使だ。
この音楽を繰り返し聴きながらであれば、つまみなしでもボトル一本いける。


ベルリオーズ「幻想交響曲」 ドホナーニ指揮クリーヴランド管弦楽団

とても実直な演奏である。実直を極めているがために、頭ひとつ抜けている。
3楽章までの精緻さもさることながら、5楽章の打楽器の巧妙な扱いは古いようでいて、意外と誰もやっていない。考え抜かれた熱狂的な演奏。
ライヴではクリュイタンスや最近に出たミュンシュ盤が素晴らしいが、スタジオではこれが最高峰ではなかろうか。


シューベルト「美しき水車小屋の娘」 シュライアー(T)、ラゴスニヒ(G)

水車小屋にはギターが似合う。川のささやきがリアルに伝わり、情感は豊か。シュライアーの優しい語り口と相俟って、失われた幻想世界が自宅で再現する。


ストラヴィンスキー「春の祭典」 カラヤン指揮ベルリン・フィル

いつもスマートなカラヤンが、ここでは髪を振り乱して格闘しているよう。ベルリンのドスの効いた音色がただならない。
「大地の踊り」でのティンパニの追い込みは、何度聴いても鳥肌ものだ。


ブラームス「交響曲第4番」 チェリビダッケ指揮シュトゥットガルト放送交響楽団

チェリビダッケがすっごく遅いテンポになる前の演奏。それぞれの楽器が溶け合う音がたまらなくおいしい。テンポがすっきりしているから、推進力もじゅうぶん。気合いの入った名演奏だと思う。


バッハ「ゴールドベルク変奏曲」 ガヴリーロフ(Pf)

なんといってもピアノの音がよい。ひとつひとつが磨き抜かれている。ピアノという楽器は、誰が打鍵したって同じ音が出るような気がするが、こういう演奏を聴くと、弾き手によって全然違う音があらわれることを改めて感じ入る。


モーツァルト「ピアノソナタ集」 グールド(Pf)

これも音が素晴らしい。音符のすべてが目の前で踊っているよう。それぞれの曲に独特のテンポをとっているが、聴き始めると入り込んでしまう。


番外:
ベートーヴェン ピアノソナタ第31番 ナット(Pf)
シューベルト ピアノソナタ第17番 シュナーベル(Pf)

どちらもrudolf2006さんが薦められていて、かねがね聴いてみたかった。そこへnaopingさんが著作権切れの音源のダウンロードサイトを教えてくれた。これらの音源はそこから探したものである。
どちらもたまらん演奏。感謝します。


今年もお世話になりました。
よいお年をお迎えください。
PR
   Comment(2)   TrackBack(0)    ▲ENTRY-TOP

Comment

無題 - rudolf2006

吉田さま こんにちは

大晦日のブログの更新、お疲れさまです。
一年間、聴いてもいずに、コメントをしまくりまして、申し訳ございません、爆〜。

元日に夜勤とのこと、昔は私も元日、2日と仕事のあることもありました。このご時世、仕事のあることは喜ばないと思いかけています。

マエストロ・トスカニーニのヴェルディ、すごい演奏だと思います。(ちなみに、私がマエストロと呼んでいるのは、マエストロ・トスカニーニだけですが、爆〜)。

それに、吉田さんに教えていただいた演奏、私のベストの中にも入っております。

今年も色々とお世話になりました。
来年も宜しくお願いいたします。

良い年をお迎えくださいね。
ミ(`w´彡)
2009.12.31 Thu 12:09 URL [ Edit ]

Re:rudolf2006さん、こんにちは。 - 管理人:芳野達司

いつもコメントをいただき感謝しております。

元日の仕事は深夜なので睡眠のリズムが崩れそうです。年を追うごとに徹夜がキツくなっていきます。昔は全然平気だったのに…。体の衰えをしみじみ感じます。

トスカニーニのこのヴェルディはすごいですね。これだけテンションの高い演奏は少ないかもしれません。歌手もそれぞれ個性が強くて、じつに面白い演奏です。

今年はシュナーベルとナットを教わりました。正直言って、予想を超えるピアノでした。またいろいろお教えください。
来年もよろしくお願いいたします。
2009.12.31 18:11

無題 - ピースうさぎ

アンチェルのマーラーや、ガブリーロフのゴルトベルク変奏曲は私もとても気に入ってものです。
今年はあまりコメント入れられず申し訳なかったです。でも、更新のたびに読ませていただいておりました。
良いお年をお迎えください。
2009.12.31 Thu 12:30 URL [ Edit ]

Re:ピースうさぎさん、こんにちは。 - 管理人:芳野達司

コメントをありがとうございます。
じつは去年までアンチェルのマーラーがあることそのものを知りませんでした。たまたま店頭でみつけて購入したら、とてもいい演奏でした。また、ガヴリーロフのバッハもさほど期待しないで聴いたのですが、痺れました。こうした小さな驚きもクラシック音楽を聴く醍醐味であるなあとつくづく感じます。

ピースうさぎさんのブログはいつも拝見しておりますが、こちらこそご無沙汰しておりました。
ご自愛いただき、良いお年をお迎えください。
2009.12.31 18:23
コメントタイトル:
投稿者名:
Mail:
URL:
投稿内容:
Password: ※1
Secret: 管理者にだけ表示を許可する※2
※1 パスワードを設定するとご自分が投稿した記事を編集することができます。
※2 チェックを入れると管理者のみが見ることのできるメッセージが送れます。

TrackBack

この記事へのトラックバック
TrackBackURL
  →
カレンダー
02 2017/03 04
S M T W T F S
2 4
6 8 9 11
13 14 15 17 18
20 21 23
26 27 28 29 30 31
ポチっとお願いします(´_`\)  ↓ ↓ ↓
カテゴリー