ウイーン室内合奏団/ベートーヴェン「七重奏曲」、「六重奏曲」午前中はオーマンディの「カルメン」「アルルの女」組曲を聴きながら散歩がてら買い物に。とてもいい天気で快適だった。天気のよい休日の午前は気持ちがいい。もっとも、まず滅多に朝から活動することはないのだが…。
午後は、昨日にスカパーで録画しておいたバレンボイムの「ワルキューレ」を視聴しながらビール。オペラを観ながら飲んでいると、もう際限がない。ことにワーグナーだと山あり谷ありでとにかく長いので、時間を忘れて缶ビールが空いてゆく。もうへろへろである。
とはいえ、気を取り直してベートーヴェン。
10年以上前に買った「サライ」という雑誌に『酒飲みの大義名文』という特集があって、面白いので保存してある。
古今東西の文化人が酒について語った名言(?)を集めているのである。
ごく一部を紹介してみよう。
「酒と女と歌を愛さぬものは一生の間バカのまま。しかもぼくらはバカではない」
(マルティン・ルター)
「極楽は酒屋の門にあり」
(一休)
「息子が5人いるが、みんな勉強嫌いだ…。これが運命ならば仕方がない、あきらめて酒でも飲むとしよう」
(陶淵明)
「酒は自由と共に進む」
(ロバート・バーンズ)
「人は次の五つの理由から酒を飲む。まず祝日のため。続いて渇きを癒すため、それから、未来に目をつぶるため。そして、また美酒を讃えて。おしまいに、どんな理由からでも」
(リュッケルト)
で、我らのベートーヴェンも一言もの申している。
「オーストリア人は、黒ビールとソーセージがあるうちは革命を起こさないだろうと私は思います」
これは彼がウイーンに滞在していた頃の1794年に、ボンの友人にあてた手紙に記してあるそうだ。当時のウイーンは、ナポレオンが侵攻しつつある時代だったのである。ビールとソーセージで幸せになれるほど、話は単純ではなかろうが、一面は真理をついているかもしれない。
かくいう私もそれさえあれば、あとは音楽と、できれば本があれば生きてゆけるだろう(?)。
六重奏曲は、この手紙の少し後、1795年の作品。作品番号は大きいが、これは出版が遅かったため。
弦楽四重奏とホルン2本の編成である。室内楽というと各楽器が溶け合い、また交互に活躍する音楽を想起するが、この曲は弦楽四重奏を伴奏に
みたてたホルン協奏曲のようである。ホルンの音が際立っているし、技巧的にも難しそうだ。
弦楽器による出だしが微妙にずれているところがウイーン風。ヘッツェルの死の直前の録音。★音楽blogランキング!★にほんブログ村 クラシックブログ無料メルマガ『究極の娯楽 -古典音楽の毒と薬-』 読者登録フォーム
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陶淵明のセリフ、なんともいえない面白さがあります。口実があればいつでも酒を飲みそうな勢いです。仰るように、科挙のことかもしれません。あれは日本の受験とは比較にならない熾烈なものなのですね。その一端を「蒼穹の昴」で知りましたが。
ヘッツェルのヴァイオリン、聴いただけで彼だとわかることがあります。とても個性的で、かつ古い情緒を残しえていたヴァイオリニストでした。