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ホリガーとピノックのヘンデル「ハープ協奏曲」

2008.09.27 - ヘンデル

handel

ヘンデル 協奏曲集 ピノック指揮イングリッシュ・コンサート


情欲作家の誉れ高い渡辺淳一の「冬のうなぎと夏のふぐ」を読む。
世間一般で言うところの季節ものには夏のうなぎのような根拠がないものも含まれているので、なるべく季節はずれに食ったほうが店がすいていていいよ、という題名の作品を含めたエッセイ集。
渡辺といえば、情欲とは無縁だけどすばらしく感動的な「遠き落日」と、日経新聞の朝刊に連載され、新聞記事と小説との異様なまでのアンマッチさがなんともいえなかった「失楽園」のさわりを知っているのみである。
このエッセイ集の中では、一時期騒がれた医師の不祥事についての話題が多い。
それらに対する批判が手厳しく、もともと医者であった著者の思い入れを感じることができる。
全体的には、日常生活のなんのことはない出来事や考え事をつらつらと綴った軽い読み物なので、寝る前に読んでも適当に中断することができる気軽さがあった。


最近、わりにヘンデルを聴く機会が多いのだけど、偽作の問題があったり、自分の曲を他の楽器のために編曲しているのものが多く、どれがいったいオリジナルなのか、またどういった順序で創作をしていったのかがいまひとつわからない。
研究が進んでいないのか、私の知識が不足しているのか。まあ後者だろう。
名前のわりによくわからないことが多いこの作曲家に、最近興味がわいてきている。
作品4-6には、ハープ協奏曲とオルガン協奏曲がある。どちらかがオリジナルだと思うのだが、このCDのサイトにはオルガンが原曲とあり、HMVのヘンデルの「concert」の一覧だとハープが原曲とある。よくわからない。
どちらが原曲でもいいし、どちらにも似合っている作品である。
冒頭の音は、上質なオルゴールを思わせるようなフシギなものだが、よく聴くとハープとリコーダーの溶け合う音である。
あたかも、がさつな我が家に天使が舞い降りてきたような、異空間がひらけてくる。
ハープの音色というものは、こうしてしみじみ聴いてみると、かぼそくて頼りないところがなんともいえない。
ウルズラ・ホリガーの弾くハープは、夢のように淡くて繊細なものだ。
このかよわさを、周囲の楽器がさかんにフォローしていて微笑ましい。ことにリコーダーがいい。
イングリッシュ・コンサートの古楽器は渋いながらも軽やかで、ハープと良くあっている。
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Comment

無題 - rudolf2006

吉田さま こんばんは

渡辺淳一氏の本、大昔に何か読んだような気もするのですが、最近の情欲シリーズはまったく読んでおりません、爆〜。お元気だな〜と羨ましく思ったりもしますが〜。

確か、北海道の大学で心臓移植が初めてやられた病院の医局におられたのではなかったかと思います。医療過誤の問題は難しいですね;;実際には医療過誤は起こっているでしょうし、医療過誤ではないもので裁判になっているものもあるでしょうね〜。
日本の大学病院も、他の病院も、情報開示がまったくと言っていいほどありませんね〜;; そんな状態で「私を信じてください」と言われても、困りますよね。
私はある医者に、ある手術を勧められたとき「先生は同じ症状であったら、この手術を受けられますか?」と訪ねてみたことがあります。その医師は黙ってしまいました。それで、こりゃ他の病院に行かないとダメだな、と思ったことがありました〜。

ヘンデルのオペラに興味はあるんですが、まったくいって良いほど、聴いたことがありません。
ホリガーという名前を見て、きっと、あの大天才のオーボエ奏者、ハインツ・ホリガーだと思いましたら、奥さまの方でした〜。
奥さんのハープも上手いですよね〜。

ミ(`w´彡)
2008.09.27 Sat 23:12 URL [ Edit ]

Re:rudolf2006さん、こんにちは。 - 管理人:芳野達司

コメントありがとうございます。

渡辺淳一、まだまだ情欲系に衰えがないようです。もうけっこうなトシのはずなのですが、若いですよね!
もともとは北海道の大学と書いてあり、心臓移植にも触れていました。
どこの病院も情報開示はありませんね。開示するとヤバイのですかね。

>私はある医者に、ある手術を勧められたとき「先生は同じ症状であったら、この手術を受けられますか?」と訪ねてみたことがあります。

そんなことがありましたか。黙られたら怖いものがありますね。そんな医者にはかかれませんね! 病院を移るのも一苦労だと推察します。

ヘンデルでは、さしあたりメジャー路線の「メサイア」を何種類か聴いていまして、このあと他のオラトリオも聴いてみようかと思います。オペラもそそります。
ウルズラ・ホリガーは天才オーボエの奥さんだったのですか、知りませんでした。清楚なハープを聴かせてくれました。
2008.09.28 09:40

無題 - sweetbrier

こんにちは。
夏のうなぎ、昨年7月だったか東京神田の行列のできる店で食べました。冬だったら空いてるでしょうか。朝御飯を抜いていかないと、到底食べきれないマッチョなお店でした。

私はハープ協奏曲をじっくり聴いたことはありませんが、ピアノに比べるとずいぶん儚い感じがするかな、と想像しています。

ほんの少しですが、これまでに聴いてきたハープを含む室内楽曲の演奏は、アンサンブルにおけるハープの立ち位置によって印象がそれぞれ異なり、おもしろかったです。
ハーピストの名前を冠した演奏会なのに、ひたすら伴奏してるみたい・・・なものから、アンサンブルを率い、絡んだり離れたり思うままに遊ぶようなスリリングな演奏まで、いろいろ。

> 冒頭の音は、上質なオルゴールを思わせるようなフシギなものだが、よく聴くとハープとリコーダーの溶け合う音である。

素敵な音空間ですね! こういう経験はまだだな~。
2008.09.28 Sun 17:46 URL [ Edit ]

Re:sweetbrierさん、こんにちは。 - 管理人:芳野達司

コメントありがとうございます。

神田にはうなぎやが多いですね。昔は川でうなぎを運んだらしいので、今でも川のほとりにうなぎやがたくさんあるようです。
実家が神田川沿いなのですが、そこらあたりにもたくさんあります。
うなぎ、うまいですよね!

ハープはあまり音量が大きくないので、オーケストラと合わせると音がかきけされることがありますが、録音ならそのあたりは大丈夫です。
ヘンデルのこの作品は一時期CMに出ていたものですが、このホリガーとピノックの演奏はいいものです。

冒頭は、何が起こったのか?というくらい不思議な音空間です。ハープとリコーダーだと思いますが、普段あまり聴きなれないので新鮮でした。
2008.09.28 20:59
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