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バーンスタイン、"ツァラトゥストラはこう言った"

2015.12.21 - R・シュトラウス





バーンスタイン指揮ニューヨーク・フィルの演奏で、R・シュトラウスの「ツァラトゥストラはこう言った」を聴く。

ひととおり聴いて、このコンビにしては響きが厚くて角が丸いと思ったら、これはバーンスタインがこのオケの音楽監督を辞めたあとの演奏だった。

冒頭のティンパニは、なにやら泰然としているし、続く「世界の背後を説く者について」でのヴァイオリンのメロディーはとても甘くてしんなり。「喜びと情熱について」はヨーロッパの古くて大きな教会のように重厚。
「舞踏の歌」の出だしのところで、ソロ・ヴァイオリンの伴奏のハープがキラキラと輝きをみせているあたりは、若い頃の名残りか。とても、おいしい。ホルンのコラールはじつに荘厳。

1950年代後半から1960年代前半にかけてのバーンスタインの演奏でよく耳にできた、木管楽器と金管楽器を前面に押し出した動きの激しい演奏を予想するとはずれる。このあたりの年代から、バーンスタインは変貌していく。
はち切れんばかりの才気煥発さをとるか、老齢になってからの風格をとるかは、好みでしょう。

ヴァイオリンは、デヴィッド・ネイディアン。ポルタメントを利かせた濃厚甘口。


1970年10月、ニューヨーク、フィルハーモニック・ホールでの録音。





ma
 
海へ。





重版できました。




「ぶらあぼ」4月号に掲載されました!







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Comment

こんにちは - rudolf2006

芳野さま こんにちは

バーンスタインBOX
録音年代でやはり違いがありますか?
私は、バーンスタインの「ドン・キホーテ」をLP時代から愛聴しています
「ツァラトゥストラ」は聴いているかと思うのですが、記憶が…

ここでの芳野さんのコメントを参考にして
音楽を聴いています…
クーベリックのベトベン、カッツェンのブラームス 参考にしています
ミ(`w´彡)
2015.12.22 Tue 12:13 URL [ Edit ]

やっと寒くなってきました。 - 管理人:芳野達司

rudolf2006さん、こんにちは!

バーンスタインBOXですが、60年代後半以降からじょじょに、音が重厚になっていると感じました。粘りのある「ツァラトゥストラ」とカップリングされている「ドンファン」と「ティル」は軽やかなように思いました。
順番では次はヨハン・シュトラウス集になります。レニー大好きの福永陽一郎さえも「ヨハン・シュトラウスだけは、ちょっと。。」などと言っていたので、面白そうです。
私はいつもrudolf2006さんのレビューを参考にしています。「ヘンデル・ヴァリエーション」がそうですし、最近は「ミサソレムニス」を久々に聴いてみようかという気になっています。
いつもありがとうございます。
2015.12.23 12:20
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