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ジュリーニ・マジック

2006.05.16 - 日記
80年代、東京のコンサートホールといえば東京文化会館でした。
ここは玄関のすぐ隣が楽屋口になっていて、音楽が終わった後に
外でうろうろしていると、帰途につく演奏者を見ることができる
のです。

ママさんコーラスの方々から、カラヤン、クライバーまで、
みんな同じところから出てくるわけですね。

ジュリーニがロサンゼルス・フィルを率いてここにやってきたのは、
小生が高校生のときでした。

演奏が終わり、感動さめやらぬバカ面で、いつものように楽屋口に
たむろしていました。
彼のドボルザークの第八交響曲のLPジャケットを持参して。

30分も待っただろうか、楽屋の玄関で臨時のサイン会が始まりました。
待っている大勢のファンに対するはからいだったのでしょう。
暫くして、自分の番が回ってきました。
緊張の面持ちで、彼がかすかに微笑んでいるLPジャケットを
差し出しました。

するとどうでしょう、彼は満面の笑みで私を見上げ、
さらさらとサインをした大きな柔らかい掌で私の汗ばんだ手を
握ってくれたのです。

どうしようもなく手前味噌ですが、あの笑顔は、他のファンへの
対応よりも親愛の情がこもっているような気がしたのです。
アホですね。
感動でした。
「このヒトに一生ついてゆこう」と誓ったことは言うまでもありません。


ジュリーニは若いころからオペラでの評価が高い人でしたが、
日本での人気がブレイクしたのは、シカゴ響を振ったマーラーの
「第九」がレコードアカデミー賞をとった、70年代後半から
だったと思います。

彼の名盤は数多く、あげればキリがありませんが、
あえて今の気分でいえば、シカゴ響とのシューベルトの「ザ・グレイト」
と、ロサンゼルス・フィルとのシューマンの「ライン」です。


グレイト

シューベルト「ザ・グレイト」


ライン

シューマン「ライン」/ベートーヴェン「第5」


シューベルトは、第1楽章の第1主題が登場する部分。
おそらく世界で一番遅い演奏、かつ、これ以外ありえない演奏。

シューマンは第5楽章の冒頭。スタッカートではなくテヌートで始まる。
他に事例がない、かつベストの解釈。

小生は、これらのシーンを「ジュリーニ・マジック」と勝手に命名
して、ひとりで喜んでおります。



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Comment

参加へのお礼 - miwaplan

初めまして。今回は「勝手にジュリーニの日」へのご参加、ありがとうございます。

来日時のサインの思い出、良かったですね。
私にもあるんです。カルロス・クライバーとの1986年来日時でのサインの思い出が。
今でも大事に取ってあります。ビニール袋に入れて。

また、こちらのブログに寄らせていただきますね。それとTBさせていただきます。

これからも、よろしく、どうぞ。
2006.05.16 Tue 00:32 URL [ Edit ]

Re:参加へのお礼 - 管理人:芳野達司

>初めまして。今回は「勝手にジュリーニの日」へのご参加、ありがとうございます。
>
>来日時のサインの思い出、良かったですね。
>私にもあるんです。カルロス・クライバーとの1986年来日時でのサインの思い出が。
>今でも大事に取ってあります。ビニール袋に入れて。
>
>また、こちらのブログに寄らせていただきますね。それとTBさせていただきます。
>
>これからも、よろしく、どうぞ。

吉田:
86年は私も行きましたが(ブラームスの日)、終演後ごった返していて、あきらめて帰りました!
今後もよろしくお願いします。
2006.05.16 01:53

クライバーの演奏会 - miwaplan

私、3日連続で人見記念講堂まで岩槻からクルマで行ったんです。
そう、ベトベンの日、モーツァルト33番&ブラ2の日(あの会場で、一緒だったのですね)の2日は聴いてます。

サイン会があったのは、その次の日でNHKの収録が入った日なんですよ。私は、チケットなかったけど行って、駐車場で漏れてくる演奏を聴いてました。

その演奏会が終わって、何度もクライバーはもう帰ったというアナウンスがあったけど、最終的には50人くらいが残っていて、ずいぶんと待ってからクライバーが出てきて、サインしてくれたんです。嬉しかったですね(*^。^*)

あれ以来、誰にもサインはもらってないですね、考えてみれば。

私のブログへのコメント、ありがとうございました。
2006.05.16 Tue 01:22 URL [ Edit ]

Re:クライバーの演奏会 - 管理人:芳野達司

>私、3日連続で人見記念講堂まで岩槻からクルマで行ったんです。
>そう、ベトベンの日、モーツァルト33番&ブラ2の日(あの会場で、一緒だったのですね)の2日は聴いてます。
>
>サイン会があったのは、その次の日でNHKの収録が入った日なんですよ。私は、チケットなかったけど行って、駐車場で漏れてくる演奏を聴いてました。
>
>その演奏会が終わって、何度もクライバーはもう帰ったというアナウンスがあったけど、最終的には50人くらいが残っていて、ずいぶんと待ってからクライバーが出てきて、サインしてくれたんです。嬉しかったですね(*^。^*)
>
>あれ以来、誰にもサインはもらってないですね、考えてみれば。
>
>私のブログへのコメント、ありがとうございました。

吉田:
ベートーヴェンの日に行きたかったのですが、チケットが取れなかったのです。ブラームスの終演後、楽屋口に小澤がいたのを覚えてます。
駐車場で聴くとはスゴイ!
クライバーに会いたかった!
2006.05.16 01:49

文字の色が - miwaplan

黒のままになってしまい、すごく見えにくいことになってしまいました。

ご面倒でもそちらの設定で、白かシルバーに替えていただけると、ありがたいのですが。
2006.05.16 Tue 01:27 URL [ Edit ]

Re:文字の色が - 管理人:芳野達司

吉田:
記事そのままで色だけを変えることができないらしいので、
返信機能にかえさせていただきました。
2006.05.16 01:55

文化会館には - リベラ33

北区王子に住んでいた僕は文化会館には思い入れがあります。一番近所のホールとしてよく行きました。あの独特の作りと歴代の大勢のサインがぎっしりの楽屋の壁は懐かしい記憶です。東京を離れて何年も経ちますが、ふと恋しくなるのは親しんだ上野界隈の風景です。
2006.05.16 Tue 04:19 URL [ Edit ]

Re:文化会館には - 管理人:芳野達司

>北区王子に住んでいた僕は文化会館には思い入れがあります。一番近所のホールとしてよく行きました。あの独特の作りと歴代の大勢のサインがぎっしりの楽屋の壁は懐かしい記憶です。東京を離れて何年も経ちますが、ふと恋しくなるのは親しんだ上野界隈の風景です。

吉田:
私は昔、歩いて通っていました。1時間くらいかけて。若さって、可能性ですね(?)。
80年後半くらいから、東京には、サントリーホールとか、オペラシティとか、小ジャレたホールがたくさんできましたが、文化会館の独特の雰囲気は何物にも代え難いものがあります。音響だって悪くないですし。
2006.05.16 12:40

ジュリーニ - orooro

こんにちは、当方もジュリーニのファンでして、取り上げています。
2006.05.19 Fri 17:59 URL [ Edit ]

Re:ジュリーニ - 管理人:芳野達司

>こんにちは、当方もジュリーニのファンでして、取り上げています。

orooroさん、こんにちは。
「ライン」、いいですね。ジュリーニはLAPO時代に最も脂がのっていたような気がします。貴ブログ拝見しました。また寄らせて頂きます。
2006.05.20 13:51
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「勝手にジュリーニの日」《イタリア序曲名演集》TOCE13149

 クラシック音楽ブログ共同企画「勝手にジュリーニの日」  テーマCD:《イタリア序曲名演集》TOCE13149  指揮:カルロ・マリア・ジュリーニ 演奏:フィルハーモニア管弦楽団  録音:1959年、1962年、1964年 時間:52分00秒 金額:税込1,300円  曲目: ロッシーニ
まぁちゃんのクラシック音楽覚書き 2006.05.16   00:31
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