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カラヤンのワーグナー「ワルキューレ」第3幕

2007.02.24 - ワーグナー
ワルキューレ

ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮バイロイト祝祭管弦楽団
ブリュンヒルデ : アストリット・ヴァルナイ
ジークリンデ : レオニー・リザネック
ヴォータン : ジクルト・ビョルリンク 他
1951年8月12日 バイロイト祝祭劇場



今週は公私ともに初めて体験することが多く少々精神的に疲れた。初体験とはいっても必ずしもワクワクすることばかりではありませんものね!? とはいえ仕事が猛烈に忙しかったというわけではなく、疲れの原因は昨夜の飲みがトドメだったわけで、久々の二日酔いに胃が重い。

二日酔いの対策についてはいろいろ論じられていて、そのなかのいくつかは実際に試してみたこともあるが、いまひとつ決定版がみつからない。今朝のように比較的軽い症状であれば、まず腹に何かを入れるのがいいみたい。気持ち悪くても我慢をし、野菜ジュース1杯にバナナ1本をお腹に流し込むだけでだいぶ違うようだ。散歩に行くくらいの元気は出てくる。
もっとも、起き上がれないほど飲んだ翌朝はなにをしてもだめなようで、そんなときの特効薬が発明されれば欽ドン賞、いやノーベル賞ものですな。そんなに飲むなって!


さて、このカラヤンのワーグナーはしばらく前から車で聴いていたもの。変な話、ワーグナーなのにCD1枚で済むのが助かる。というか気が楽なのですね。聴こうという意欲がわいてくる。オペラのCDでは時間の制約の問題で幕の途中でCDを替えないといけないものがあるがあれが億劫で。

1951年のバイロイト音楽祭は、戦後6年を経てに再開された行事ということで記念碑的な演奏会が多く、それらはライヴ録音として今でも残っている。中でも一番有名なのはフルトヴェングラーの「第九」だろう。これは初日に演奏されている。なぜベートーヴェンだったかというと、この劇場の定礎式に「第九」が演奏されたのでそれを踏襲したという説があるが、集客力を考慮してという理由もあったのじゃないかな。祝祭感も強い。あと舞台もいらないし、なんといってもCD1枚に収まる(?)。

この「ワルキューレ」だが、ピット下のボワーンとした音が基調となって、この劇場の雰囲気が豊かだ。ここでは後年のカラヤン・イズムはまだまだ色薄いが、全体的に管弦楽主導の音作りになっている感じ。ややパンチには欠ける。歌手はみんな安定していて、あまりつっこみどころがない。ヴァルナイの高音が時にひび割れてしまうのが惜しく、これは元々の録音のせいなのかリマスターの問題なのか、はたまたやはり拙宅の装置のせいなのか。
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Comment

無題 - yokochan

こんばんは。カラヤンの51年リングは未聴ですが、当時の覇気に満ちた指揮はきっと素晴らしかったでしょうね。
私も日々二日酔いとの戦いです。これに効く薬があってもそれを飲んだら、きっともどしてしまう自分が悲しいです。
2007.02.25 Sun 00:14 URL [ Edit ]

Re:yokochanさん、こんにちは。 - 管理人:芳野達司

この頃のカラヤンは、後年のまったりした分厚い響きを前面に出したものではなく、荒削りで若々しい音楽作りをしていますね。これはこれで素晴らしく、いやもしかしたらこの頃のもののほうが好きだったりもします。

翌日に二日酔いになるだろうなあとわかっちゃいるのに同じことを繰り返すことが、近頃はあきらめを通り越して快感になりつつあります。
2007.02.25 04:58

無題 - bitoku

吉田さん、こんばんは。

2日ほど更新されていなかったのでお酒の飲み過ぎでご病気にでもなられたのかと心配しておりました。
最も私は”へっちゃら”で2週間以上もブログの更新しない事があるので人様のことをどうこう言えないですけど。(笑)

私はお酒を飲みすぎてしまった時は飲んだ後の寝る前にポカリスエットを飲んで寝ます。翌朝、少しは2日酔いが軽減される気がします。
あとは吉田さんが言われている通り、翌朝食欲が無くても何か消化の良さそうなものを食べる事ですね。新陳代謝が活発になり”復活”が早まる(?)でしょうから。

このカラヤンのバイロイトでの演奏は聴いた事がありませんが、一度聴いて見たいですね。颯爽としていた若き帝王の指揮振りに興味があります。

>ワーグナーなのにCD1枚で済むのが助かる。というか気が楽なのですね。聴こうという意欲がわいてくる。
>オペラのCDでは時間の制約の問題で幕の途中でCDを替えないといけないものがあるがあれが億劫で。

全く同感です。ワーグナーを全部聴こうとすると大体のものは4時間位は覚悟する事になりますから。。。
私はクナッパーツブッシュにワルキューレ第1幕のDecca盤などを愛聴しております。そういえばショルティもワルキューレ第3幕の1枚ものCD
を持っていました。
ワルターもワルキューレ第1幕(?)だけのCDがEMIから出ているようで、そちらも未聴なので聴いて見たいと思っています。

すぐ安直に楽な方向に行ってしまうのでワグネリアンには成れそうもないです。真のワグネリアンは忍耐力が必要?!

何か最近コメントが長くなりがちですみません。では。


2007.02.25 Sun 00:40 URL [ Edit ]

Re:bitokuさん、こんにちは。 - 管理人:芳野達司

寝る前に水を大量に飲むと軽減されるようですが、どうも忘れてしまうことが多く…。寝る前のポカリスエットは効きそうですね。

この時代のカラヤンはベルリン時代とはまた違った味があって面白いものです。とても覇気があって聴き応えがあります。
そうそう、「ワルキューレ」はクナッパーツブッシュとかショルティとかの幕ごとのディスクがありますね。CDですとちょうど1枚に収まるので気軽に聴けます。本当は全曲で聴くべきなのですが、それに踏ん切りが必要なのはワグネリアンにあらずと言うべきでしょうか(笑)。
2007.02.25 05:13

無題 - naoping

おはようございます。二日酔いは大丈夫でしょうか?(公私ともに初体験とは何・・・?)二日酔いのときはとにかく眠ることです、私は。
さて、突然ヴァルナイさんのお顔が出てきたのでびっくりしました。私、これ持ってないです。カラヤンがバイロイトに出ていた時代があるっていうだけでも今考えると不思議な感じです。
2007.02.25 Sun 09:15 URL [ Edit ]

Re:naopingさん、こんにちは。 - 管理人:芳野達司

ありがとうございます。昨日の二日酔いはなんとか治まりました。今朝は早朝覚醒を起こし、2度寝をしておりました。
最近会社でいろいろありまして。ジンセイの天気、じゃなかった転機を迎えそうな勢いです。
今更なんですが、ヴァルナイはいい歌手ですね。naopingさんが以前書かれていたのを思い出しました。けっこうタフな役なのに余裕綽々なところがニクイです。
2007.02.25 17:53

無題 - rudolf2006

吉田さま お早うございます。

このカラヤン盤は、聴いたことがありません。
良いかもしれませんね~

私も、ヴァーグナーを全曲聴くことは滅多にありません、「マイスタージンガー」の3幕の前半だけ、「ヴァルキューレ」一幕を良く聴きますが~
全曲聴く元気はないですね~、爆~

「ヴァルキューレ」の1幕は、それだけで、結構、名盤があるんで、それで満足してしまうことが多いです。

ミ(`w´彡)
2007.02.25 Sun 09:50 URL [ Edit ]

Re:rudolf2006さん、こんにちは。 - 管理人:芳野達司

音はややボヤケ気味ですが、歌手、オケともどもスケールの大きなワーグナーを聴かせてくれます。ある意味でカラヤンのひとつの絶頂期だったのかもしれないなあと思います。
そうそう、この作曲家の作品を全部聴きとおすのは骨ですね。いいのはわかっているのですがとにかく長くてゴツい。BGMとして聴くには重すぎますし。私も幕ごとにわけて日をまたぎつつ聴くのが性にあっているようです。
ワルキューレの1幕はクナッパーツブッシュとショルティですかね。デッカなので音がいいし、たまらないキャストであります。
2007.02.25 18:01

無題 - みー太

吉田さま こんにちは
昨日のコメント、TB大変ありがとうございますた。
 吉田さまの記事を拝見して、以前から「なんでバイロイトで第九なの?」と言う、素人丸出しの疑問もすっきりしました。。。
 それとカラヤン氏のこの演奏、DG盤の演奏(66年)だと、既に後年のカラヤン・イズムの香りが漂っているように感じます。
 私はこのバイロイト盤の方が、なんか雰囲気も良くてワーグナー聴いています~という気分を感じました。それと私、余りいい再生装置ではありませんが、この時代にしてはなかなか聴きやすい録音に感じましたよ。同じEMI盤でART処理されたフルヴェンの第九より、聴きやすい気がします。
 吉田さまも機会が在れば、ART盤をお試し下さい。長々と失礼しました。今後とも、よろしくお願いします。
2007.05.20 Sun 13:00 URL [ Edit ]

Re:みー太さん、こんにちは。 - 管理人:芳野達司

コメントありがとうございます。
カラヤンといえば、DG録音が有名だと思いますが、聴いたことがないのです。評判もいいようですが、この時代のものだと、仰るようにカラヤン・イズムが出ているのでしょうね。
このバイロイト盤は、後年のカラヤンの色合いは薄いように思いました。それが良いか悪いかはなんとも言えないところです。歌手は重量感があっていいですね。全体に劇場の雰囲気がよく出ていて楽しい録音であります。
ART盤は、みー太さんのご紹介のジャケットですか。試してみたいですね。
2007.05.20 16:59
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