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"いい仕事見つかりましたか"、アファナシェフ、ベートーヴェン"30番"

2015.09.16 - ベートーヴェン

ma
 


邱永漢の「いい仕事、見つかりましたか」を読む。

台湾で生まれ日本で育ったアジア人であり、事業を成功させて富裕層になった著者。

「会社も人減らしに熱心ですが、働くほうも一つの会社に長く勤めていたいとは思わなくなったようです」。
「いまの若い人は、何も無理して一流会社に勤めなくとも、働きたいときに働いて、適当にお金を貯めて、どこかへ旅に出たくなったらいつでも仕事が辞められる、それでいいじゃないかと考えます」。

この本が書かれたのは、2002年。私がまだ最初の会社にいた頃である。いまとなっては、上記の言い分がとてもよくわかる。

これを、先見の明というのだろう。








アファナシエフのピアノで、ベートーヴェンのピアノ・ソナタ30番を聴く。

ある程度予想していたが、テンポが遅い。遅ければ深みが出る。それは確かにそうかもしれない。ただ、この人の音はあまり美しくない。生で聴いたことがないのでディスクの録音でしか判断できない。一連のシューベルトの録音はDENONであった。いい演奏であったと感じたが、音は硬かった。
これは若林工房の録音。ここでも、DENONと同様の音だが聴ける。日本のホールでのライヴだから、という理由だけでこういった音なのかわからないが、硬いのである。同じベートーヴェンで言えば、ゼルキン、グールド、グルダ、ギレリスなどとは様相が異なる。なんというか、味というか、雰囲気がない。あたかも、高橋悠治が弾いたケージの録音を思わせる。これも、DENONである。ケージの作品ならば、こういう録音でもいいと思う。

HMVのレヴューの評価は高い。演奏が録音によって幅広く評価されるということを、如実に知らしめてくれるディスクだ。


2003年10月、東京、サントリー・ホールでのライヴ録音。




ma
 
湖。





重版できました。




「ぶらあぼ」4月号に掲載されました!







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Comment

意外にも... - yoshimi

こんばんは。
アファナシエフの2003年ライブ録音の音源がYoutubeにありましたので、後期ソナタ3曲ともざっと聴いてみました。
(ずっと以前にも探したのですけど、その時は登録されていなかったので)

期待に反して(?)、演奏はアファナシエフにしては、かなりまっとうですね。
まあ、ブラームスでの印象が最悪だったので、それ以上に私の印象が悪くなることはないのですが...。

たしかに、精緻・繊細な響きを追求しているわけではなさそうで、どちらか言うと素っ気ないくらい。
個人的には、こういう硬質で骨っぽくて繊細すぎない音も結構好きなので、さほど気になることはなく。
それに、おっしゃる通り、高橋悠治のピアノのタッチとか、ゴツゴツした歌い回しとかに、ちょっと似ていますよね。
だから私の好みに合ったのかもしれません。

テンポは、予想したほどの遅さではなく許容範囲ですし、(ブラームス演奏などの)冥土のような不気味さもなく、やや無骨だけれど伸びやかで開放感もあり、思いがけず好感度高いです~。
最初は、テンポ・リズムが頻繁に揺らいだり、拍節感が明瞭でなくて、ちょっと慣れるのに時間がかかりましたが、聴いているうちに深く染み入こんでくるような感覚がします。

ざっと聴いた限りでは、31番が一番気に入りました。特にアリエッタとフーガがいいですね。
30番も良いのですが、32番は第2楽章終盤の盛り上がるところが遅すぎて、そこはちょっと私の好みとは違ってましたが..。
もしかして、私にはかなりピタっとはまるベートーヴェンかも...。
CDでじっくり聴きたいので、たぶんCD買うでしょう。
一生聴く機会がなかったはずのアファナシエフのベートーヴェンですが、記事でご紹介いただいて良かったです。ありがとうございました。

アファナシエフは最近、後期ソナタとブラームスを再録音しているのですね。
特にブラームスの方は、DENON盤とは演奏がかなり変化しているそうなので、そのうち聴いてみようかなあと思っています。
2015.09.20 Sun 23:35 URL [ Edit ]

そうなのですね。 - 管理人:芳野達司

yoshimiさん、こんばんは。
2003年というと、このサントリー・ホールでのものですか。そういうものがYoutubeにあるのですね。
記事では音が硬いとか、雰囲気がないとか、いろいろ文句を言いましたが、アファナシエフはやはり興味のあるピアニストです。
このディスクは図書館で借りたものです。ぶらぶら閲覧していたらたまたま見つけて、ああ、彼はベートーヴェンの後期を録音していたのだなあ、と、あまり期待せずに手に取りました。
この録音では、テンポの遅さというよりも、音の硬さにいささか抵抗がありました。音響はややデッドだし、音質そのものに潤いがない。。
どうも、DENONの録音とは一部相性が悪いようで、インバルのマーラーとかこれ、演奏はいいのだろうと推測するのですが、なんか実像とは違うような手ごたえがあるのですよ。スメタナSQの四重奏は好きなのですが。
なので、いつかはアファナシエフの生演奏を聴かなきゃいけないなと思います。また近いうちに来てくれると願っています。
2015.09.21 00:01
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