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"真・政治力"、マゼール、"海"

2014.11.24 - ドビュッシー

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石破茂の「真・政治力」を読む。

この本は2013年6月に出版されているから書いたのはもっと前だと思うが、政治の状況は今とほぼ同じだといってもいい。集団的自衛権を肯定するところ、自民党は改憲を目指しているというあたり。
彼の人柄が好きなのでこの本を手に取った。ただ、政策には同意できないところが多い。

改憲の理由のひとつに、日本は未だ独立国家ではないからだと言う。
「今の憲法には『軍隊』はおろか『自衛隊』という言葉もなければ『自衛権』という言葉もありません」。

その理由は、憲法ができたときは日本は占領下にいたから、何かあったら連合国が対処するからだ。
確かに、今も軍事的にはアメリカの庇護のもとにある。だから、日本は真の意味で独立国家ではないと言う。

独立国家って、なんだろう。ただのメンツではないのか。もし仮に、今の日本が独立国家ではないとしても、いいじゃないか。メンツのために平和を犠牲にしていいのか。第2次対戦のあと、日本は戦争をしていない。こんなにいいことがあるだろうか。これ以上の政策はない。
その代償として、アメリカの軍事基地が日本にいなければならない? 沖縄の基地は、東京に移管すればよい。羽田の隣にでも基地をおっ立てればいい。
それで戦争しなくていいならば、それに越したことはない。








マゼール指揮クリーヴランド管弦楽団の演奏で、ドビュッシーの「海」を聴く。

昨夜に聴いたシルヴェストリの演奏は、才気煥発でオーケストラの甘い響きがおいしい演奏であった。このマゼール盤は、予想通り、合奏が整理整頓され尽くした精緻なもの。冒頭のティンパニの音がひとつひとつはっきりと聴こえる演奏は、そうそうないだろう。
5分すぎたところでヴァイオリンによって奏される旋律は、なんとも色っぽい。濃厚な香水をつけた妙齢の女性に話しかけられているかのよう。怪しく官能的な海。

2楽章は小回りのきいた技が炸裂する。オーボエの速いパッセージを、シンバルとハープと鉄琴がきらきらと取り巻く。チェロはゆうゆうと歌い、ヴァイオリンは軽快に弦をきざむ。ラストはハープの調べにトランペット、フルート、シンバルが優しく感応する。

3楽章はスピードのある軽量級ボクサーのタイトル戦。軽快でしなやかな運動から、小技を操り試合をつくる。金管楽器が精確にジャブを放つ。それがだんだんきいてきて、最後は右ストレートで試合を決める。

味わいは無国籍。どこの海だろう。しかしなんとも面白い「海」。


1977年10月、クリーヴランド、メイソニック・オーディトリアムでの録音。




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また、時計台。











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