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シューリヒトのメンデルスゾーン「序曲"フィンガルの洞窟"」

2007.11.04 - メンデルスゾーン

schuricht

メンデルスゾーン 序曲「フィンガルの洞窟」 シューリヒト指揮 ウイーン・フィル 


ドラゴンズ日本一を記念してというわけではないけれど、世界の「山ちゃん」へ。とうぶんこのネタはマイブーム。
ビールを片手に手羽先や味噌カツを食べることは、至福のひとときのひとつ。この手羽先、真似しようと思ったこともあるけど、なかなか同じようにはいかないのはプロの技。ほんの少しだけかかっているタレに秘訣があるみたい。


シューリヒトのメンデルスゾーンはスケール極大。
冒頭の弦のメロディーは、あたかも1時間を超える交響曲の序奏のよう。
決して重い音質ではないけれど、厚みがあって密度の濃い響きに圧倒される。
この曲は、雰囲気だけで言えば、「スコットランド」交響曲に似ている。北の海の、凪いではいるけれど厳しくて寒くて激しい情景が眼前に現れている感じ。くすんだオーケストレイションは灰色の海。
「フィンガルの洞窟」とはどういう場所なのだろう。湿っていて暗いが、かすかに郷愁を感じさせるところじゃないかというのは想像だ。
えてして大指揮者のスゴさは小曲を振るときに如実にあらわれることがある(というか、そのほうがわかりやすい)が、シューリヒトもそう。
音楽はたった十数分だけど、そこに濃密なロマンが凝縮されている。1曲聴いただけでもお腹いっぱいになること請け合いの演奏。
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Comment

無題 - bitoku

吉田さん、こんばんは。

シューリヒトのメンデルスゾーン良さそうですね。なんか合いそうな感じ。

>えてして大指揮者のスゴさは小曲を振るときに如実にあらわれることがある(というか、そのほうがわかりやすい)が、シューリヒトもそう。

同感ですね。余裕で振るから面白さが出るのでしょうか。

端麗辛口で素っ気無いと誰かが言ったけれど、シューリヒトの録音を色々聴くにつけ豪胆な面があったり一筋縄ではないですね。

2007.11.04 Sun 22:29 URL [ Edit ]

Re:bitokuさん、こんばんは。 - 管理人:芳野達司

コメントありがとうございます。

シューリヒトのメンデルスゾーン、すごく良いです。今まで聴いてきたものはなんだったのかと思うほど、立派な音楽です。

小品といえば、クナッパーツブッシュも素晴らしいですね。曲が小さいだけに、指揮者の大きさが端的に出るのかもしれません。
シューリヒトの録音をそれほど多く聴いているわけではないですが、確かに一筋縄ではいかない多様性があるようです。このCDに収録されているベートーヴェン、シューベルト、ブルックナーはみんなよいですね。すこしずつ集めていきたいと思います。
2007.11.04 23:02

無題 - rudolf2006

吉田さま こんばんは

中日の優勝でお酒が飲めるのは良いですね~
ゆっくり飲んでくださいね~。(^o^)

シューリヒトのこのCD、私も持っています。ですが、『フィンガル』は気にもとめていませんでした、恥ずかしながら。
シューリヒトは、ベトベン、ブルックナー、それにモツアルトも良いですよね。モツアルトのシンフォニーをパリ・オペラ座のオケストラで入れた録音、LP時代に良く聴いていたのですが、どうも、CD化されていないようですね。
CD化も意外に偏っているような気がしますね。同じ演奏を色々なメーカーから出るものもあれば、まったくCDにならないものもありますよね。
『フィンガル』ゆっくり聴かせてもらいます~。

ミ(`w´)彡 
2007.11.05 Mon 22:45 URL [ Edit ]

Re:rudolf2006さん、こんにちは。 - 管理人:芳野達司

コメントありがとうございます。

日本一になることはもしかしたらないかもしれないので、余韻をなるべく引きずろうと思っています。いい思い出ができました(笑)。

このCD、お持ちですか! こないだ、たまたま1枚目を聴きまして、どれもよかったのですが短いだけに『フィンガル』が印象的でした。
パリ・オペラ座のモーツァルトはLP時代に名盤とされていましたね。確かに最近見ないようです。世間にはこんなにCDがあふれているのに、これぞといったものがないことがあります。納得できないこともありますねえ。
2007.11.06 17:44

無題 - sweetbrier

こんばんは。この曲、交響曲「スコットランド」に似ているんですか。吉田さんに「マーク/ロンドン饗とショルティ/シカゴ饗」を推薦していただいてるのですが、まだ聴けていません(すみません、こちらから推薦をお願いしておきながら)。

この曲を聴いていると、ほんとに「フィンガルの洞窟ってどんなところ?」と思い浮かべて想像に浸りたくなります。私はセル指揮クリーヴランド管の演奏が好きです。特に前半の弦が男性的な詩情を歌ってるように感じられるんです。セルが歌うって、私の少ない経験では珍しい気がしてます。「濃密なロマン」って、このことかなと思いつつ…。
2007.11.05 Mon 22:46 URL [ Edit ]

Re:sweetbrierさん、こんにちは。 - 管理人:芳野達司

コメントありがとうございます。

「マーク/ロンドン饗とショルティ/シカゴ饗」を覚えていてくださり光栄でございます。あれはいい演奏なのでぜひ試してみてくださいネ!
たまたまシューリヒトの演奏を聴いたら、ふと「スコットランド」に似ていると思いました。薄暗い情緒がたっぷりなところが。
とかいって、フィンガルの洞窟が実際にはコウモリが飛び交う無粋な場所だったら、ズッコケますね。
セル/クリーヴランド管の演奏はよさそうですね。普段は硬いイメージですが、ときおりみせる柔和な感じが新鮮です。
2007.11.06 17:52

無題 - neoros2019

かなり前からブラームスの2番のおまけでついてる印象が強いですね。
エロイカもそうですがシューリヒトとウィーンフィルがお互い本気になるとブルックナーでもベートーヴェンでもブラームスでも手がつけられないというか凄いですよね。
ところでヤフーブログを立ち上げたので、時には覗いてください。
2007.11.09 Fri 08:21 URL [ Edit ]

Re:neoros2019さん、こんばんは。 - 管理人:芳野達司

コメントありがとうございます。
紹介の盤はオムニバス盤で、他に「未完成」、「ハフナー」、「ベト1」、「ブル8」といったラインナップです。ブラームス2番、ほしいところです。
シューリヒトは実際に聴くまで想像のつかない、意外性のある指揮者だと思います。侮れません。
ヤフーブログを拝見しました。バッハとショスタコ、聴きたくなりますね!
2007.11.09 23:14
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