忍者ブログ

東京クァルテット、ベートーヴェン"15番"

2019.07.13 - ベートーヴェン

b



東京クァルテットの演奏で、ベートーヴェンの弦楽四重奏曲15番を再び聴きました(1990年、プリンストン大学、リチャードソン・ホールでの録音)。

この演奏を聴いたのは約5年前。ほんとうに鮮烈な印象がありました。
その後、ズスケ、アマデウス、ゲヴァントハウス、エマーソン、ラサール、ボロディンなどのディスクに触れ、それぞれ違って素晴らしいと毎度のように感銘を受けたものです。
久しぶりにこのディスクを取り出したのだけど、やはりいい。硬質で、キリっとした佇まい。とても気持ちのよい演奏。

この曲、ベートーヴェンは当初4楽章構成を考えていたらしい。でも、病気のために作曲が中断される。腸カタルである。やがて快復し、再着手した際にひとつの楽章を挿入するよう計画を変更した結果、5楽章の形式になったとは、Wikiから。
白眉は、追加された第3楽章のアンダンテ。これには、「病癒えたる者の神に対する聖なる感謝の歌」との頭註が伏されています。
諦念したような穏やかさ。料理がまずいと言って、店員に皿を投げ付けた人物とは思えません。せつない旋律のなかから、ヴァイオリンによる、おそらく希望というやつがキラリと光るところがいい。たまりません。













PR
   Comment(0)    ▲ENTRY-TOP

Comment

コメントタイトル:
投稿者名:
Mail:
URL:
投稿内容:
Password: ※1
Secret: 管理者にだけ表示を許可する※2
※1 パスワードを設定するとご自分が投稿した記事を編集することができます。
※2 チェックを入れると管理者のみが見ることのできるメッセージが送れます。
カレンダー
03 2024/04 05
S M T W T F S
1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30
ポチっとお願いします(´_`\)  ↓ ↓ ↓
最新コメント
カッチェン、フロマン、ブラームス"ピアノ協奏曲2番" from:Yoshimi
-11/16(Thu) -
フルニエ、フィルクスニー、ブラームス"1番" from:老究の散策クラシック限定篇
-03/18(Sat) -
ゼルキン、オーマンディ、ブラームス"1番" from:老究の散策クラシック限定篇
-02/20(Mon) -
ゼルキン、オーマンディ、ブラームス"1番" from:“スケルツォ倶楽部”発起人
-02/20(Mon) -
古典四重奏団、ベートーヴェン、15,13"大フーガ" from:老究の散策クラシック限定篇
-10/30(Sun) -
最新TB
カテゴリー