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セルのベートーヴェン交響曲第2番

2007.01.14 - ベートーヴェン

セル

ジョージ・セル指揮クリーヴランド管弦楽団/ベートーヴェン 交響曲第2番、第7番


本日は家に引きこもってテレビ三昧。
14時からテレビ東京でエド・マクベイン原作の「殺意」を放送していた。この87分署シリーズは昔よく読んだ。「太陽にほえろ」は確かこの87分署をモデルとして制作されたはずだ。
刑事部屋に拳銃を持った女が立てこもる。シリアスな場面が続くのだが、しばしば刑事たちの間でなされる会話が、ユーモラスで面白かった。刑事のひとりに竜雷太がいたのが嬉しい。
大相撲はデーモン小暮がゲスト出演していた。琴欧州が土俵に入ったときに彼が「初日は確か足にサポーターをしていた」というと、すかさず実況アナウンサーが「今場所はしていません」と応酬。相撲の実況アナはレベルが高い。新聞のテレビ欄に「ゲスト デーモン小暮閣下」とあった。なぜか笑えた。
夜は、山崎豊子原作の「華麗なる一族」を観る。今日は初回ということもあって、説明的なシーンが多かったが、昭和40年代の雰囲気をうまく表していた。気合を入れて金をかけている。でもキムタクの雰囲気は昭和ではないな。


ベートーヴェンの第2交響曲は、「ハイリゲンシュタットの遺書」を書いた頃に作曲された。
音楽は快活でエネルギーに満ちていて、おそらく彼が失意から回復したころのものだと想像される。
音楽家にとって耳が聴こえないことは、どのくらいの痛手であるのか、想像を絶する。でも、もしかすると(大変不謹慎であるが)、目が見えて音符を書けるのであれば、それで意外にいけてしまうのではないかとも思ってしまう。頭の中で音楽が鳴っていれば実際に聴こえなくても仕事はできるのではないか、なんて。それぐらい、彼の音楽にはそういったハンディを感じさせない。最近私は、彼の耳が聴こえなかったことを忘れつつある。

セルが演奏するベートーヴェンはいつも端正だ。筋肉質で引き締まっていて響きは硬質。
アンサンブルが整いすぎているせいなのか、録音のせいなのか、凝縮されすぎていて色彩感が薄いのはご愛嬌。セルの手によるベートーヴェンは、私にとって安心して聴くことができるもののひとつである。




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