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アバドのブルックナー

2006.05.31 - ブルックナー
「芸術劇場」の続き。

前回に記述した内容に言葉足らずな箇所がありました。
ルツェルン祝祭管のメンバーに「エマニュエル・パユはいるわ」
という表現がありました。
彼は確かにメンバーですが、この演奏会には出ていません。
誤解をまねく表現でした。
指摘があったわけではなく、自分で気づきました。
それもチョビッと悲しいものがありますが。


さて、今日はブルックナーの交響曲第7番。
アバド指揮のルツェルン祝祭管弦楽団の演奏。

この映像をみて気になるのは、アバドの柔和な笑顔である。
少なくともカメラが指揮者をとらえているときの、半分近くは、
微笑んでいる。

メンバーに媚を売っているのだろうか?
思い出し笑いだろうか?

いやいや。
ここにはアバドが本当に音楽を楽しんでいる姿がある。
指揮をするのが面白くてしょうがないよ、という表情を随所に
みせている。
さすがにワーグナー・チューバの場面では、渋い表情であるが。
オケのメンバーの顔もいい。
笑顔の人も生真面目な人も緊張している人も、真剣に取り組んで
いるのがわかる、いい顔をしているのだ。
こういうコンサートは、いいに決まっているだろう。

ここで聴かれるのは、明るくて伸びやかによく歌うブルックナーだ。
冒頭の弦楽器の音色はふくよかでしっとりしており、美しい。
その上で寝ちゃいたいくらいだ。
第2楽章での金管楽器のハーモニーは、ちょうどいい渋みが
あって、荘厳な雰囲気がよく出ている。
第3楽章のトリオでは、表情がきめ細やかでデリカシーが
あって、ほんのりと甘い。アバドの指揮も絶妙だが、オケがぴったり
とついてきているのは見事。この部分が一番気に入った。


アバド


ルツェルン祝祭管はさすがに名人揃い。
「BPO - BPOの低弦の押し付けがましさ + 若々しさ」
といったような印象。
実にテキトー。


それにしても、映像を見ると、ブルックナーのファゴット嫌いが
如実にわかる。
ベートーヴェンの協奏曲では、いいところでタイムリーを
放っていたが、ブルックナーではベンチ入り同然。
アップのシーンは、足だけでした。



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