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"凛とした人、卑しい人"、バーンスタイン、"青少年のための管弦楽入門"

2015.07.12 - ブリテン



 

山﨑武也の「凛とした人、卑しい人」を読む。

著者は茶道研究家にしてビジネスコンサルタント。本書のようなエッセイをいくつか出しているようだ。
文章がいい。端的にして論理的。とてもわかりやすいし、まっとうな見識がある。谷沢永一の文体に似ている。面識はないが、常識人であろうと思う。

「『勝負は時の運』であり、『損得も時の運』であると心得て、結果に関してあまり一喜一憂しないことだ。結果がプラスであれマイナスであれ、それは人生の一コマであると考えて、淡々たる姿勢に徹してみる。自分がベストを尽くそうとしても、結果は必ずしもベストにはならない。自分にはできることしかできない、と多少は開き直ってみることも必要だ」。






バーンスタイン指揮ニューヨーク・フィルの演奏で、ブリテンの「青少年のための管弦楽入門」を聴く。

このディスクには、ナレーション有無の両方が収められている。どちらも演奏そのものは同じみたいだ。ナレーションは、Henry Chapin。
最初に聴いたときは少女かと思ったが、名前からすると男の子であろう。なんとも可愛らしい声。なので、こちらをとる。

それにしても、1960年代前半のニューヨーク・フィルは素晴らしい。どの楽器もいきいきとしている。同時代のシカゴやフィラデルフィアと並んで、世界のトップクラスであったろう。

70年代の後半のころ、何人かの音楽評論家たちが「バーンスタインがニューヨーク・フィルを下手にした」というようなことを言っていた。その当時はこちらも若かったからそれを鵜呑みにしていたが、80年代にメータと来日して聴かせたワーグナーなどはたいそう立派なものだったから、評論家たちの意見は眉唾ではないかと思っていた。
ただ、いまはどうか知らない。

この演奏では、どのパートも雄弁に快活に鳴っていて気持ちがいい。

好みでは、ハープのヴァリエーションが気に入った。ハープを聴いてうまいと思うことはなかなかないが、ここは問答無用にうまい、としか言いようがない。
トランペットも闊達。小太鼓のリズムに乗って、音は軽やかに飛翔する。
トロンボーンとチューバは厚い響きを聴かせてくれる。
ゴリゴリとした打楽器の変奏もめっぽう面白い。

ラストは登場人物が総出で豪壮に、自信に満ちあふれた明るい音色で圧倒してくれる。



1961年3月、ニューヨーク、マンハッタン・センターでの録音。



ma
 
休憩。





重版できました。




「ぶらあぼ」4月号に掲載されました!









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Comment

ショーン・コネリーのナレーション - yoshimi

こんばんは。
カッチェン&グラフマンがピアノを弾いている「動物の謝肉祭」を聴くために買ったCDに、「青少年のための管弦楽入門」と「ピーターと狼」がカップリングされてました。
この2曲の演奏はドラティ指揮ロイヤル・フィルハーモニー管で、ナレーションは、珍しくも(若き日の)ショーン・コネリーです。

「管弦楽入門」は映像で見たほうが、主旋律を弾く楽器が次々に変わっていき、楽器と音色がよくわかりました。
ラトルの場合は、ビジュアル的に凝った演出で、楽団員の服を4色に色分けして、照明まで色分けしてました。

曲の方は、パーセルの主題旋律がとても綺麗なのを覚えてました。
ブリテンの音楽は、陰鬱で毒気のある曲もあれば、旋律が美しく優雅で品良い曲から、モダンで颯爽とした現代的な曲もありと、作曲者自身の才気のひらめきと複雑なメンタリティを感じます。
2015.07.14 Tue 00:18 URL [ Edit ]

ちょっと待ってください。。 - 管理人:芳野達司

yoshimiさん、こんばんは。
コネリーがナレーションをしていた録音があることは、うろ覚えですが知っていました。オーケストラはドラティ/ロイヤル・フィルだったのですね。職人対職人の勝負、悪かろうはずがありません。
そしてカッチェン&グラフマンの「動物の謝肉祭」。。。。そういうものがあったのですか。初耳です。曲はいかにも初心者向けにカップリングされたものなのでしょうけど、演奏者が半端ないですね。これはスゴイ。ぜひ聴いてみたい!
2015.07.14 23:51
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