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ポリーニを聴く

2006.05.14 - ショパン
実に久々にポリーニのショパンを聴きました。
24の前奏曲。
74年の録音ですから、もう30年以上も前のものです。
まだ髪はフサフサ、顔はツルツルの時代です。
大きなお世話ですが。


ポリーニ

ポリーニ 「24の前奏曲」


同時期に録音されたものにアルゲリッチ盤がありますが、
彼女の天衣無縫な弾きぶりに較べると、ずっと落ち着いた、
味のあるショパンです。

較べる相手が特殊かも知れません。

ここでのポリーニは、第1級の技巧を感じさせることなく、
叙情的な音色を引き出すことに成功していて、とても
味のあるショパンを聴かせてくれます。

この頃に録音された一連のショパンやバルトークなどを聴くと、
どうも、ポリーニのスタジオ録音の絶頂は70年代だった
のじゃないか、と感じてしまうのは小生だけでしょうか。

最近出たシューマンなどを聴くと、ふーん、とため息なぞついて
散歩に出かけたくなっちゃったりします。

ポリーニの技巧と、表現するものがうまく一致していたのが
ちょうどこの時期だったのでは。
よくわかっていないのですが、なんだかそんな感じがするような
しないような…。

ただ、彼のライブ公演は別です。
89年に東京文化会館で「ハンマークラヴィーア」を聴きましたが、
(旧い話で恐縮です)これは、もう、素晴らしかった! 
楽章間のインターバルがなく、全曲を通して弾いたことにより
ビシッとした緊張感がありました。特に両端楽章の、ミスも辞さない
情熱あふれた弾きっぷりがすごい迫力で、参ったものです。

スタジオ録音とは、まったく別物でした。
かように、このピアニストは、スタジオとライヴとでは全く違う、
という印象があります。

彼ももう60半ばですから、これからどんな芸風に変貌していく
のか、楽しみでもあり、ちょっと不安でもあります。


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Comment

・・・? - ぱんだ

ポリーニ…ふさふさ?
2006.05.15 Mon 10:13 [ Edit ]

語弊かも知れません - 吉田

黒々だった、と言うのがより正確でしょうか。小生はこの髪型、好きです。今のも悪くありません。
2006.05.15 Mon 11:43 URL [ Edit ]
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