■「冬の旅」(駒込ソフィアザール)
井上雅人(バリトン)
遠藤恵美子(ピアノ)
この曲を生で聴いたら、いつもなんらかの感慨を受けないわけにいかないけれど、この日もそう。直近ではマティアス・ゲルネの、恐ろしいまでに抑揚のある歌が印象的でしたが、こちらは直線的で折り目正しいものでした。晩年とはいえ30歳で書かれた作品を、いい意味で若々しく歌いあげていたと思います。
■「私は、マリア・カラス」(日比谷シャンテ)
1950年代の映像の多くがカラーだったのが意外。音質もよく、彼女の全盛期の魅力の一端を垣間見ることができました。また、1965年にメットに復帰したときの映像は凄すぎて、大袈裟でなく度肝を抜かれました。
後半はオナシスとの交流が中心で、くっついたり離れたり、よくわからない。
■「都立西校OBアンサンブル」(中野ZERO小ホール)
・フォーレ ピアノ三重奏曲
・シューマン ピアノ五重奏曲より
・モーツァルト ピアノと管楽五重奏曲
友達が出演、それも大好きなピアノ五重奏となれば聴かないわけにいかない。シューマン特有の、憂愁と諦念の微笑みとの交錯が自然に描かれていました。
モーツァルトも生で聴くのは初めて。演奏もよかったけれど、何はともあれ、曲が素晴らし過ぎる。
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