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エッセール指揮ポワトゥ・シャラント管弦楽団演奏会(ラ・フォル・ジュルネ)

2008.05.03 - 演奏会

シューベルト/ベリオ 「レンダリング」
シューベルト(レーガー編曲) 「糸を紡ぐグレートヒェン」
シューベルト(ウェーベルン編曲) 「君の姿」(「白鳥の歌」より)
シューベルト(レーガー編曲) 「君こそ我が憩い」
シューベルト(ウェーベルン編曲) 「道しるべ」(「冬の旅」より)
シューベルト(リスト編曲) 「若い尼僧」
シューベルト(レーガー編曲) 「音楽に寄す」
シューベルト(ブリテン編曲) 「ます」
シューベルト(レーガー編曲) 「魔王」

ジャン・フランソワ・エッセール指揮
ポワトゥ・シャラント管弦楽団
ナタリー・ゴードフロワ(ソプラノ)
トーマス・バウワー(バリトン)



シューベルトのレンダリングをやるというので、この演奏会を楽しみにしていた。
舞台に並んだメンバーは、コントラバス3人、他の弦はそれぞれ3プルトの編成。
そういえば今までに聴いた演奏は、18世紀オーケストラ、モーツァルテウム管弦楽団と、いずれも室内オーケストラだったのだ。このくらいのサイズが、この曲の標準なのだろう。
冒頭の高らかな古典的メロディーはひきしまった硬質な響きであり、湿り気のないカラッとした明快さ。
明るく元気に進む古典的音楽に、やがてチェレスタが登場して暗雲が立ち込める。
そうそう、これがベリオだ。
19世紀初頭の牧歌的シンフォニーと、20世紀後期の精緻で混沌としたオーケストレーションとの融合は、不思議な味わいがある。
ポワトゥ・シャラント管弦楽団は、全体のバランスがよいのと、音に明るさがあるところが特長で、質の高さを感じた。ことにトロンボーン、オーボエは技量が高く、メジャーのオケにまったくひけをとらない。ホルンの独特の軽やかな音質はフランスならではというべきか。
途中に少しアンサンブルに乱れはあったものの、全体的に高いレベルの演奏だったと思う。
エッセールは指揮棒なしで、輪郭のはっきりした音楽をつくっていた。

後半はふたりの歌手とオーケストラの伴奏による歌曲。
「レンダリング」で爆睡していたヒトビトもおもむろに起き上がる。
ゴードフロワとバウワーが4曲ずつ交互に歌った。
ふたりともスリムで背が高く、1500席の大空間のすみずみまで響き渡る元気な声を聴かせた。
オーケストラの人数が絞られていたせいか、声がかき消されることなく聴こえるところがよい。
ゴードフロワは、ポップとシュターデを足して2で割ったような(??)美声の持ち主。声を聴くだけでいっときの幸せに浸ることができた。
容姿も目の保養になった(顔がはっきりわからないくらい席が遠かったので想像もはいっている…)。
バウワーも恰幅のよい声をもっていて、小回りはあまり効きそうにないかわりにたっぷりとしたメロディーの楽しさを味あわせてくれた。
オーケストラの伴奏による歌曲は、普段ピアノで聴くものとはだいぶ違う。
良くいえば華やか、悪くいえば饒舌。歌手とピアノのときは7:3くらいの比率なのが、オケだと5:5くらいになるような感じ。
音が多いので、それだけ歌に集中することが難しくなる。


2008年5月2日、東京国際フォーラム「Cホール」
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Comment

無題 - rudolf2006

吉田さま こんにちは

ラ・フォル・ジュルネ 
確か、「レンダリング」CDで取り上げておられましたよね。ライヴで聴くのは何ものにも代え難いですよね~。

それに現代作曲家の編曲 作曲家によってどれほどの違いがあるのか、それも面白そうですね~。

ポップとシュターデを足して2で割った声 う~ん、どんな声かなって思ったりも、でも、美声であったんでしょうね~。可憐な歌声だったのでしょうか~。
オケ伴奏の歌曲は、音量が難しいのかもしれませんね~。CDなどであれば、調節がすぐにできるのかもしれませんが、ライヴではなかなか難しいのかもしれませんね~。オペラのようにピットに入っている方が良いのかもしれませんね~。

ミ(`w´)彡 
2008.05.03 Sat 16:18 URL [ Edit ]

Re:rudolf2006さん、こんにちは。 - 管理人:芳野達司

コメントありがとうございます。

「レンダリング」、ちょっと気に入っています。ラ・フォル・ジュルネで取り上げるということで、やや過剰な期待をして行きましたが、期待通りいい演奏でした。
わりと硬質な響きで、日本のオケに比べて独特の匂いが強いのが特徴でした。
初めて聴くオーケストラでしたが、これはなかなか聴かせてくれました。

ポップとシュターデを足して2で割った声というと、ちょっとおおげさだったかも…。 声のよさだけで勝負もできるタイプのような気がしました。
オケ編曲がレーガー、ウェーベルン、ブリテンなどまちまちでして、微妙に異なるのです。それが聴きどころのひとつであったように思います。
どちらかといえば、ピアノのほうがしっくりきます。慣れのせいもあるのでしょう。
2008.05.03 21:25

無題 - sumito96

吉田さん、こんばんは。

ベリオのレンダリング、
吉田さんと同じ公演にて初めて聴きました!

「レンダリング」という名前だけを聞いたときはとても前衛的な感じを受けましたが…
シューベルトの田園風景、そして節々で聴こえてくる不思議な現代音も心地良く、第二楽章の当たりから多少記憶を失ったかもしれません(笑)

3日の午後は無事晴れましたので、念願のハイネケンビールをいただくことができました! 明日以降も晴れることを期待しつつ。。
2008.05.04 Sun 02:37 URL [ Edit ]

Re:sumito96さん、こんにちは。 - 管理人:芳野達司

コメントありがとうございます。

ベリオのレンダリング、生で聴くのは初めてでした。
覇気があっていい演奏だったと思います。
ポワトゥ・シャラント管、けっこう気に入りました。
Cホールという場所も初めてでした。ちょっと勾配が急なものの(3階だった)、視覚も音響は意外とよかったので楽しめました。

3日の午後はいい天気でしたね。休日の昼間に呑むビールは格別ですよね。
私は、昨日と今日は国際フォーラムをお休みしまして、5日の夜にまた遊びに行きます。
2008.05.04 10:52
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