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"素顔のカラヤン"、パールマン、メンデルスゾーン"ピアノ三重奏曲1番"

2013.06.15 - メンデルスゾーン

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メンデルスゾーン ピアノ三重奏曲 アックス(Pf) パールマン(Vn) マ(Vc)




真鍋圭子の「素顔のカラヤン」を読む。

81年のベルリン・フィルの東京公演。これを私はFMで聴いていたが、「ボレロ」の演奏で事件が起こった。
トロンボーンのソロが最初から最後までハズレっぱなしだったのだ。それは、アマチュアアケでもやらかさないような、派手なもの。何人かの友人もこれを聴いていたのだが、その一人が言うには「あのトロンボーン奏者はショックで自殺したらしい」。
その後、30年あまりその説を信じていたわけなのだが、本書によってそれはデマだったことがわかった。

このときのソリストは試用期間中の若い団員で、トロンボーンのトップであったドゥーゼ=ウテシュの勧めで起用したとのこと。
カラヤンは演奏後、「郵便配達人にでもなればいいのに!」などと呟いたそうだが、その若い団員は、やがて試用期間を終了して正規の団員になったという。













パールマン、アックス、マのトリオでメンデルスゾーンを聴く。

ライナー・ノーツでアックスはこう語っている。
「メンデルスゾーンの音楽には、メンデルスゾーンという人間もきっとこうだったに違いないと思わせるものがある。生気にあふれ、深い感動を湛え、物惜しみしない気前の良さがある」。

あの奇跡のような八重奏曲や「真夏の夜の夢」序曲を10代で書いたメンデルスゾーンは、その後成熟していっても(若くして死んだわけではあるが)、その瑞々しさを失うことはなかった。
このピアノ・トリオもそう。
冒頭のチェロによる哀愁漂うメロディーにしろ、可憐にして不思議な重量感のある2楽章、トリッキーな動きが活発なスケルツォや、スプーンひと匙の焦燥感がスパイスとなり深みを湛える終楽章。どれも生き生きとしていて若々しい。

そんな曲を、仲良しトリオが軽やかに弾ききっている。どの楽器もよく鳴り、伸びやか。音楽の美点を余すところなく伝えている。全てが明るい日差しのもとに晒されていて、陰というものがない。
こういう演奏もいいものだ。



2009年3月 ニューヨークでの録音。












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Comment

無題 - Yuniko

ポンコツスクーター様、こんばんは。
真鍋圭子女史の「素顔のカラヤン」は、私も読みました。カラヤンと親しく接した人だけが分かる興味深い話がたくさんありますね。
カラヤン自身はとても思慮深い、周囲への配慮ができる人なのに、カラヤンの取り巻き連中が必要以上にカラヤンの機嫌を損ねまいとして周囲に高圧的な要求をしてくるという記述は、「そういうこともあるかもしれないな」と思いました(ひいきのひき倒し的な面も少しあるようですが)。
私は、1984年の大阪での演奏会で、「ローマの松」のパイプオルガンのピッチを442に合わせるためにホールの温度を28度まで上げたてピッチを合わせたという話が印象に残っています。
真鍋女史は、今は亡き「FM-fan」という雑誌にカラヤンやベームのルポを書いていたので印象に残っています。
1984年の来日前に、真鍋女史の行きつけの寿司屋のオヤジが、クラシック音楽なんて聴かない人なのに、前夜のカラヤンのドキュメンタリー(81年にTBSで放映された)をたまたま見て、「おれはあの人(カラヤン)に“男”を感じたね」とドスの利いた声で彼女に語ったという話がありました。
ベームに関しては、最後の来日となった1980年、東京から大阪へ新幹線で移動した時のこと、ベームが降り立った大阪駅でドアをかき分けて乗ってきた中年のオヤジがベームを見て、「なんや、“恍惚の人”やないか!」と言い捨てていったというショッキングな話も書いていました。「ベームにその日本語が分からなくて幸いだった」と書いていました。
2013.06.15 Sat 21:49 [ Edit ]

カラヤンの素顔 - 管理人:芳野達司

Yunikoさん、こんばんは。

カラヤンのような力のある人には、ろくでもない連中もわらわらと集まるのでしょうね。そういう輩がカラヤンのイメージを損ねているのかもしれません。

>私は、1984年の大阪での演奏会で、「ローマの松」のパイプオルガンのピッチを442に合わせるためにホールの温度を28度まで上げたてピッチを合わせたという話が印象に残っています。

あそこは緊張感のあるくだりですね。
あとサントリー・ホールは、かねがねベルリンのフィルハーモニーザールと似ていると思っていて、きっとカラヤンの影響があるのだろうと踏んでいましたが、予想通りでした。
それにしてもボストンやコンセルトヘボウを視察しているのであれば、なぜそちらに目を向けなかったのか不思議です。
ロイヤル・フェスティバル・ホールが実はマイクを使っている話は面白かったですね。

ベームの「恍惚の人」は面白いですね。オーラを放っていなかったのでしょうかね。
2013.06.16 17:20

メンデルスゾーンのピアノトリオ - yoshimi

こんにちは。
メンデルスゾーンのピアノ三重奏曲は、第1番の方が有名ですが、やや地味な第2番も好きです。
ロマン派のピアノトリオの名曲だと思いますが、意外とそれほど知られていない気もします。
両曲ともピアノパートがソロ並みに華やかで存在感もあるので、ピアノ協奏曲よりも好きかも。

何枚かCD持ってますが、この3人のトリオは、ちょっと緩いところがあるような気もしないではありませんが、伸びやかで自由闊達なところは、さすがに気心の知れたベテラン3人組の演奏ですね。

それにしても、アックスとパールマンは、兄弟かと見間違うように姿かたちが似てきたような...。
ヨーヨー・マだけ随分若いので、2人のお祖父さんの”孫”みたいに見えてきます。
2013.06.18 Tue 09:48 URL [ Edit ]

2番もいいですね。 - 管理人:芳野達司

yoshimiさん、こんにちは。
このパールマン盤には2番も含まれていて、私はこの曲を聴くのは初めてでした。雰囲気は1番にそっくりでまるで双子の兄弟のように思いました。こちらも捨てがたいものがあります。

1番はずいぶん昔、プレヴィン盤を聴いたことがあって、たぶんそれ以来です。でも冒頭のチェロによるメロディーはたまに思い出していましたから、かなり耳に焼き付いていたのでしょう。

>何枚かCD持ってますが、この3人のトリオは、ちょっと緩いところがあるような気もしないではありませんが、伸びやかで自由闊達なところは、さすがに気心の知れたベテラン3人組の演奏ですね。

いかにもノーテンキな感じが何とも言えません。

確かに、アックスとパールマンは似てきましたね。髪型といい体型といい。。それなりに歳をとると、にてくるものなのでしょうか。
マは20年前と変わりません。彼だけ時が止まっているようです。
2013.06.19 20:03

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2013.12.14 Sat 12:40 [ Edit ]
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