忍者ブログ

シンプル思考力、メシアン、"アーメンの幻影"

2012.04.22 - メシアン

me

メシアン「アーメンの幻影」 パスカル・ドゥヴァイヨン、村田理夏子(Pf)


榊原英資の「シンプル思考力」を読む。
大胆な意見がいくつか飛び出すが、単に机上の空論と片付けるには惜しいものもある。
例えば、「医療とともに、全額税負担にすべきなのは、やはり『年金』だと思います」という説は面白い。
年金運営を税金管理と一元化することによって社会保険庁は不要となり、厚生労働省の利権も大幅に縮小できるというわけである。
実行するとしたら天文学的なパワーがいるだろうが、検討の俎上に乗せる価値はあるかもしれない。
まずは、言ってみるものである。







メシアンの「アーメンの幻影」を聴く。
「惑星」や「ワルキューレ」を楽しんだ後だったので特に印象に残ったのかもしれない。
じつにクッキリと清冽だ。そして、音が少ない。2台のピアノを使っているとはいえ、合唱付きの大管弦楽曲を聴いた後だから、余計にそう感じるのだ。
音が少ないから、ひとつひとつの音符の密度が高く、また間も意味ありげに、静謐に感じるのだった。
「トゥーランガリラ」を思わせる、独特のハーモニーとリズムがところどころに顔を出す。この部分を聴けば、目隠しされてもメシアンだとわかるような気がする。
全体を通して、キリッとした硬質の輝きを放っている。なかでも気に入ったのは「欲望のアーメン」と「天使たち、聖人たち、鳥たちの歌のアーメン」。
曲の解説は、yoshimiさんの記事をご参照いただきたく。

ピアノは、パスカル・ドゥヴァイヨンと村田理夏子。師弟であり夫婦でもある。
ヤマハのピアノ(だと思うのだが)が、水晶のような繊細な響きを醸し出している。録音も明瞭。


2008年3月、ヤマハ、ピアノ・テスト・スタジオでの録音。
PR
   Comment(2)    ▲ENTRY-TOP

Comment

お早うございます〜 - rudolf2006

吉田さま お早うございます〜

お久しぶりです
読まれた本、参考にさせてもらっています
榊原さん、頭の良い方だと思いますし、意見にも賛同するところが多いですね、ここまで厄介になった「年金」、基礎年金はすべて税金、後は所得により積み立て方式に変えないといけないかなと思っているのですが〜
難しいでしょうね〜

メシアン、ほとんど聴いたことがありません
これから聴く機会がありますかどうか〜

ミ(`w´彡)
2012.04.23 Mon 11:26 URL [ Edit ]

rudolf2006さん、こんにちは。 - 管理人:芳野達司

榊原さんの本はときどき読んでいます。題名からして自己啓発的な本かと思いましたが、政治・経済への提言がちりばめられていて面白かったです。
「年金」は頭の痛い切実な問題ですね。
自分の将来を考えると、どう考えても今の基礎年金制度では生きていけないような・・・
まずは私的年金でカバーするしかないのでしょうねえ。

メシアンの曲は、ワタシもあまりよく知りません。この曲も初めて今回聴きました。
とてもきれいな曲です。機会があればぜひ!
2012.04.24 07:56

メシアンらしい刻印のある作品です - yoshimi

こんばんは。
《みどり児イエスに注ぐ二十のまなざし》(ベロフ盤)を聴いていると、作曲時期が近いせいか、《アーメンの幻影》と似たような旋律と和声がよく出てくるのに気がつきました。
「喜びの聖霊のまなざし(Regard De L’Esprit De Joie)」では、「欲望のアーメン」にでてくるモチーフが使われていますね。「欲望のアーメン」の方がしっとりとした情感があって艶かしいですけど。
やはり2台のピアノになると表現が多彩です。それに、この曲の方が演奏時間も短いせいか、構成がすっきりしてます。
私も好きなのはこの曲と、最後の「成就のアーメン」ですが、《アーメンの幻影》は曲の性格がそれぞれかなり違うので、どの曲を聴いても面白いですね。
初めの方の曲は何かが胎動しているような雰囲気がするので、シサスクやクラムの"宇宙"の音楽を連想します。

ドゥヴァイヨンは教育者で有名な人らしですが、探してみると室内楽・ピアノデュオ・ソロ録音がいろいろありました。(私は聴いたことがありませんが)
昔からヤマハのピアノをよく弾いていたそうなので、ヤマハのウェブサイトに彼のインタビューが載ってます。
http://jp.yamaha.com/sp/products/musical-instruments/keyboards/pianist-lounge/now/016/
それから、メシアンの録音で弾いたピアノは、ヤマハCFⅢSです。(ジャケット裏面下部に書いてました)
2012.04.23 Mon 23:48 URL [ Edit ]

とても新鮮です。 - 管理人:芳野達司

こんにちは。
ベロフはメシアンのスペシャリストですね。何枚か出ているようですが、まだ聴いたことはありません。
「みどり児イエスに注ぐ二十のまなざし」も、題名だけは知っていますが・・・

「アーメンの幻影」、聴きなおしてみました。「成就のアーメン」はいいですね。これは、生で聴いたらかなり高揚感がある曲じゃないあかと・・・盛り上がりそうです。

ドゥヴァイヨン、この人も名前は知っていましたが、聴くのは始めてかも。正直言って、誰がどっちを弾いているのかわからずに聴いています^^
WEBサイト、読んでみますね。いつも貴重な情報をありがとうございます。
2012.04.24 08:03
コメントタイトル:
投稿者名:
Mail:
URL:
投稿内容:
Password: ※1
Secret: 管理者にだけ表示を許可する※2
※1 パスワードを設定するとご自分が投稿した記事を編集することができます。
※2 チェックを入れると管理者のみが見ることのできるメッセージが送れます。
カレンダー
03 2024/04 05
S M T W T F S
1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30
ポチっとお願いします(´_`\)  ↓ ↓ ↓
最新コメント
カッチェン、フロマン、ブラームス"ピアノ協奏曲2番" from:Yoshimi
-11/16(Thu) -
フルニエ、フィルクスニー、ブラームス"1番" from:老究の散策クラシック限定篇
-03/18(Sat) -
ゼルキン、オーマンディ、ブラームス"1番" from:老究の散策クラシック限定篇
-02/20(Mon) -
ゼルキン、オーマンディ、ブラームス"1番" from:“スケルツォ倶楽部”発起人
-02/20(Mon) -
古典四重奏団、ベートーヴェン、15,13"大フーガ" from:老究の散策クラシック限定篇
-10/30(Sun) -
最新TB
カテゴリー