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バーンスタインのベートーヴェン交響曲第7番

2007.01.27 - ベートーヴェン

バーンスタイン

バーンスタイン指揮ウイーン・フィル/ベートーヴェン交響曲第7番


今月も、もう27日になってしまった。ベートーヴェン・マンスリーということで、ちょくちょくサボリつつも書いてきたが、ここでようやく作品92である。
あと2,3回書けたとしても、後期にたどり着くかどうか。
2月にずれ込んで書いてゆこうとも思うが、いかんせん予定を立てて聴けない性分でありその日の調子によって聴きたい曲が決まるものだから、キリをつけようがないとも言える。
また初期に戻ったりして。思えば、最初から年代順に並べるということを考えていなかったわけだから仕方がないか。

今日の雰囲気は、ピアノでも室内楽でもなく交響曲。
第7番は、私がクラシック音楽を聴き始めた頃に一番最初に親しんだ曲である。
作曲は1811年から1813年にかけて行われ、ベートーヴェンの指揮によって初演されている。

バーンスタインとウイーン・フィルの交響曲全集は、鳴り物入りで発売されたはずだ。どの雑誌を読んでも、これがベートーヴェンの決定版、というような扱いをしていた。
当時、福永陽一郎は「この全集のレヴェルの高さは、C・クライバーでも成しえないのではないか」というようなことを言っていた。
発売から25年以上を経過して、こうした評価もだいぶこなれてきたが、今でもベートーヴェンの標準的なセットとして聴くに堪えるものであることは間違いないだろう。

バーンスタインはこの曲に対して、真正面からぶつかってがっぷり四つに組んでいる。ウイーン・フィルをこれでもかというくらいに目一杯鳴らせており、コクがあって切れのある音楽を作り上げている。
C・クライバーが同じ楽団を振った録音からわずか3年後のものであり、音色は酷似している。クライバーが管楽器を特に強調していたのに対し、バーンスタインは弦の厚い響きを生かした音作りになっている。
私が、この曲の演奏を評価するときに一番重要だと思う箇所は、第1楽章の第1主題のフルートである。音楽がこの部分に差し掛かったときに、胸がワクワクするような演奏がいい。それはトキメキといってもいいかもしれない。ベートーヴェンが作った作品の中で、ここは最も幸福な生命力に溢れた音楽なのではないだろうか。
日常生活も音楽も、トキメキは快感である。




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