忍者ブログ

ハイティンクのベートーヴェン「交響曲第5番」

2008.01.06 - ベートーヴェン
haitink

ベートーヴェン 交響曲第5 ハイティンク指揮アムステルダム・コンセルトヘボウ管


昨日はシステムにトラブルが発生したため、スクランブル出勤。久しぶりである。
数時間で決着が着くかと思ったが、終わってみれば終電。
出勤された方はもちろん自宅待機で電話対応された方もご苦労様であるが、正月のなあなあ気分を吹き飛ばす一撃であった。
とはいえこれで明日の出勤が楽になるかといえばそういうわけでもなく、日曜日も午後を過ぎるとだんだん気が滅入ってくるのは変わらない。そこで、ベト様にもう一度気合を入れなおしてもらおう。


ハイティンクとコンセルトヘボウのベートーヴェン、これは86年の録音。
速いテンポでガシガシ突き進んでゆく、筋肉質かつ直線的な演奏。強風が吹き荒れている感じ。
これはそもそも曲がそういう性質のものだからだろう。弦も、木管も、けっこうな気合で突き進んでいるのに響きが丸く柔らかいのは、コンセルトヘボウの残響がたっぷりとしているからである。
この残響はたいへんおいしい。このホールで音楽を聴くことは、ささやかな幸福のひとつだ。
各奏者はうまいし、パートのバランスがきっちりしているところは、このコンビの良さである。

ところで、ハイティンクという指揮者、特に好きなわけではない。彼の音楽からは、いわゆる「驚き」を感じない。とてもまっとうで、信頼は置けるけれど面白みのない指揮者という印象がある。
そういう意味で、彼のシカゴ饗音楽監督の就任は、ちょっとがっかりだ。できればもっと鋭敏な指揮者がいい。例えば、レヴァイン。彼がシカゴを指揮する生演奏は聴いたことがないけれども、録音からだけでもそのクオリティの高さと相性の良さはわかる。「惑星」での問答無用の音の圧力は、いまだに鮮烈な記憶だ。
そんな彼ももうけっして若くはない。生きているうちに、ぜひシカゴで最後の花火をあげてほしいものだ。
PR
   Comment(1)   TrackBack()    ▲ENTRY-TOP

Comment

無題 - rudolf2006

吉田さま こんにちは

ハイティンクとロイヤル・コンセルトヘボウの組み合わせ、相性が良いようですね。一度だけ大昔に演奏会に行ったことがあります。確かに、どこが良いのかって言われると、困るところもありますよね。CDはショスタコ1枚しか持っていないように思います。

レヴァインはボストンでしたっけ?クリーヴランドだったでしょうか?確かにシカゴとの相性は良さそうですよね。若い頃のシカゴとの演奏、色々と持っていますが、非常に良いですから~。

ミ(`w´)彡 
2008.01.06 Sun 16:16 URL [ Edit ]

Re:rudolf2006さん、こんにちは。 - 管理人:芳野達司

コメントありがとうございます。

ハイティンクの演奏は、よいものが少なくないですね。このベートーヴェンもなかなかでしたし、マーラーやブルックナーにもいいものがありました。ただ、コンセルトヘボウみたいな優秀なオケを普通に振れば、普通にいいものができるのじゃないかとも思います。

レヴァインは確かボストンだったような。ハイティンクと入れ替わればいいと思うんですけどねえ(笑)
2008.01.06 16:26
コメントタイトル:
投稿者名:
Mail:
URL:
投稿内容:
Password: ※1
Secret: 管理者にだけ表示を許可する※2
※1 パスワードを設定するとご自分が投稿した記事を編集することができます。
※2 チェックを入れると管理者のみが見ることのできるメッセージが送れます。

TrackBack

この記事へのトラックバック
TrackBackURL
  →
カレンダー
03 2024/04 05
S M T W T F S
1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30
ポチっとお願いします(´_`\)  ↓ ↓ ↓
最新コメント
カッチェン、フロマン、ブラームス"ピアノ協奏曲2番" from:Yoshimi
-11/16(Thu) -
フルニエ、フィルクスニー、ブラームス"1番" from:老究の散策クラシック限定篇
-03/18(Sat) -
ゼルキン、オーマンディ、ブラームス"1番" from:老究の散策クラシック限定篇
-02/20(Mon) -
ゼルキン、オーマンディ、ブラームス"1番" from:“スケルツォ倶楽部”発起人
-02/20(Mon) -
古典四重奏団、ベートーヴェン、15,13"大フーガ" from:老究の散策クラシック限定篇
-10/30(Sun) -
最新TB
カテゴリー