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セルのヘンデル「水上の音楽」

2008.07.01 - ヘンデル


handel

ヘンデル「水上の音楽」「王宮の花火の音楽」他 セル指揮ロンドン饗


これは素晴らしく痛快な音楽。
じめじめした梅雨の気分を吹き飛ばすには絶好である。

ヘンデルはともかくとして、編纂しているハーティというヒトを知らないし、セルがどのような手を加えたかもわからない。
でも、ここにある音楽は、なんと生き生きとしていることか。
弦は輝くようにつややかで、木管は質実剛健、金管は華やかな彩りをもって鳴り響く。
だいぶ時代は下ったところのベートーヴェンやブルックナー、マーラーやシュトラウスですら、オーケストラをこんなに無邪気に響かせることは、なかったのじゃないだろうか。
ヘンデルはもちろんすばらしいが、ハーティやセルの見識も高かったのだろう。問答無用の天真爛漫さであり、大オーケストラの魅力満載である。壮麗としか言いようがない。

もっとも、当時の響きがこうであったとは、考えにくいことではある。
アーノンクールやガーディナーは、もっとキリリと引き締まった筋肉質で質素なオーケストラを聴かせてくれて、そっちのほうが当時の音に近いということは周知の事実らしい。
でも、このカロリー満載の音楽は、聴いていて楽しいことこのうえない。
セルといえば、クリーヴランド管との、禁欲的とすらいえるベートーヴェンやモーツァルトの演奏が印象的な指揮者であるので、このヘンデルの演奏を目隠しで聴いたら、セルの演奏だとわからないだろう。
なにが、セルにこのような演奏をさせるのだろう。ロンドン饗ということか。デッカということか。はたまた、ヘンデルだからか。
いずれにしても、聴いていてこんなに心が沸き立つ音楽も、珍しいものだ。

1961年、ロンドンでの録音。
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Comment

無題 - rudolf2006

吉田さま お早うございます

セルのヘンデルですか
ロンドンシンフォニーとセルは相性が良く、確かチャイコの4番のシンフォニーの録音もあったと思うのですが、圧倒的な名演であった覚えがあります。

私の好きなオーマンディもヘンデルのこの曲の録音があります。これもなかなかの演奏なんですよ。この時期の指揮者は、ヘンデルが好きだったのではないでしょうか?どちらもハンガリー系の指揮者ですよね。現代ではもう聴けなくなっている演奏ですよね。
貴重な録音ですね〜。

ミ(`w´彡)
2008.07.02 Wed 05:19 URL [ Edit ]

Re:rudolf2006さん、こんにちは。 - 管理人:芳野達司

コメントありがとうございます。

セルのヘンデルはまことに壮麗、モダン楽器ならではの演奏じゃないかと思います。こういうものを聴くと、モダン楽器はそれなりに時代の要請で発達してきたのだなと感じます。

チャイコの4番もロンドン饗ですね。圧倒的な名演ですか、これも聴かなきゃいけないですね。
オーマンディの「水上の音楽」も良さそうです。モダン楽器でにぎやかそうですね。こういう曲は派手なもののほうがよろしいようで。
まったく、聴きたいCDが多くて退屈しません^^
2008.07.02 12:50

無題 - mozart1889

セル/ロンドン響の「水上の音楽」、豪快で艶麗な演奏でしたね。CBSでのサッパリ系の演奏とは違って、豪放で艶やかな響きが大変印象的でした。
セルって、こんなに色っぽい演奏をしてたんですね・・・・。
クリーヴランド管との独墺系の演奏とはまた全然違う楽しみを味わえました。セルにしてはハデハデの音、DECCAの録音のせいかもしれないんですが・・・。
2008.07.03 Thu 17:51 URL [ Edit ]

Re:mozart1889さん、こんにちは。 - 管理人:芳野達司

コメントとTBをありがとうございます。

セルのこの演奏は、いつものクリーヴランドとのCBS録音とは、まったくもって違うスタイルです。
同じ指揮者とは思えないくらいのもので、これはオケが違うこともそうですが、製造がデッカということが深く関係しているように思えますね。

冒頭の豪奢な響きが始まった途端に引き込まれました。まったく予想外の演奏でしたが、内容がよければ全てよしというところです。
2008.07.04 12:40
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