忍者ブログ

ムーティのチャイコフスキー「交響曲第4番」

2011.07.30 - チャイコフスキー
  
tch

チャイコフスキー「交響曲第4番」 ムーティ指揮フィルハーモニア管弦楽団


ムーティのチャイコのシンフォニーは、昔に1番と6番を聴いたきりだったように記憶する。1番は、とてもスマートでいい演奏、全体的には淡白だったように記憶する。ロストロの演奏を聴いた後だったのかもしれない。
「悲愴」についての内容はほとんど覚えていない。もしかしたら、聴いたことがないのじゃないかというくらい印象にないのだが、聴いた行為だけはうっすらと覚えている。もしくは夢だったのか。
まあ、この機会に、今度こそはキチンと聴いてみよう。

ムーティとフィルハーモニア管とのチャイコフスキー・ボックス、まずは4番から。
1番のときは淡白な印象だったが、改めて聴いてみると、オーケストラをよく鳴らせて迫力たっぷりな演奏。それでいて、ほどよく引き締まっており、やはりスタイルは洗練されている。いわゆるロシア臭というものは希薄な感じ。かといってどこの国のものと限定はしにくいものがあって、イタリアといえばイタリアかもしれないし、イギリスと言えばイギリス・・・、このへんはなんとも言えない。
ガツンとした歯ごたえのある両端楽章に加えて気に入ったのは、まんなかのふたつ。
2楽章は、オーボエの直線的な響きを軸にして、ひんやりとした感触を醸し出している。理性で抑制された悲しみを感じる。
3楽章においては、なんといってもプルンとしたピチカートのおいしさ。キチンと揃った合奏はあたりまえ、といった感覚で、とても流れがいい。聴きなれた音楽が、いつもとは違う表情になっていて、新鮮だ。なにが違うのか。特に変わったことをしているふうには思えない。音楽は不思議である。
ともに、やや速めのテンポが気持ち良い。フィルハーモニア管の技量の高さがきいていることは、言うまでもないでしょう。


1979年1月、ロンドン、アビー・ロード・スタジオでの録音。
PR
   Comment(0)   TrackBack()    ▲ENTRY-TOP

Comment

コメントタイトル:
投稿者名:
Mail:
URL:
投稿内容:
Password: ※1
Secret: 管理者にだけ表示を許可する※2
※1 パスワードを設定するとご自分が投稿した記事を編集することができます。
※2 チェックを入れると管理者のみが見ることのできるメッセージが送れます。

TrackBack

この記事へのトラックバック
TrackBackURL
  →
カレンダー
03 2024/04 05
S M T W T F S
1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30
ポチっとお願いします(´_`\)  ↓ ↓ ↓
最新コメント
カッチェン、フロマン、ブラームス"ピアノ協奏曲2番" from:Yoshimi
-11/16(Thu) -
フルニエ、フィルクスニー、ブラームス"1番" from:老究の散策クラシック限定篇
-03/18(Sat) -
ゼルキン、オーマンディ、ブラームス"1番" from:老究の散策クラシック限定篇
-02/20(Mon) -
ゼルキン、オーマンディ、ブラームス"1番" from:“スケルツォ倶楽部”発起人
-02/20(Mon) -
古典四重奏団、ベートーヴェン、15,13"大フーガ" from:老究の散策クラシック限定篇
-10/30(Sun) -
最新TB
カテゴリー