
ルービンシュタイン、シェリング、フルニエのトリオによる、シューマンのピアノ三重奏曲1番を聴きました(1972年9月、ジュネーヴ、ヴィクトリア・ホールでの録音)。
このCDボックスはシューベルトを聴くために購入したようなものだけど、このシューマンも素晴らしい。芳香が匂い立つような憂いがあって。この作品は、クララの誕生日を祝って書かれたそうです。
1楽章は「精力と情熱をもって」、ヴァイオリンのメランコリックなポルタメントに魅せられます。とりわけ、シェリングが好調。じつにロマンティック。
2楽章は「生き生きと、しかし速すぎずに」、彼らしい、スプーンひと匙の霊感を湛えた、トリッキーなリズムが面白い。中間部はしっとり。3人の息遣いは、見事にピッタリと揃っています。
3楽章、「ゆっくりと、心からの感情をもって」、ヴァイオリンとチェロの、端正で伸びやかな響きにうっとりさせられます。ここではピアノはあくまで引き立て役。
4楽章は「熱情をもって」、天空を舞うようなおおらかな第1主題と、内にひきこもるような第2主題とのコントラストが面白い。キレのある弦楽器に加え、覇気のあるピアノも光ります。
パースのビッグムーン。
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