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シノーポリの「未完成」、「イタリア」

2006.05.25 - シューベルト
シノポリ

シノーポリ/フィルハーモニア管


シノーポリがクラシック音楽界をずいずいとのし上がって
きたころの録音。
自分が精神医学を専攻したこともあり、精神分析を曲の解釈に
持ち込んだことで話題となった。

曲を精神分析するのか?
作曲家を精神分析するのか?

具体的になんなのか、全然理解できなかったが、なんだか
変わったことをやるヒトだ、というのが彼に対する印象だった。

「未完成」の聴き比べをしていて、実に久しぶりに取り出して
みた。

このCDの特徴は、シノーポリの細部に対する配慮だ。
音の強弱、テンポ、バランスを1小節ごとに変化させているかの
ように、とても細かいところにまで丁寧な細工を施している。
この手作りを感じさせる仕上がりは、精神分析というよりも、
宮大工の職人芸という感じがする。

フィルハーモニア管は名人揃いだが、指揮者の意図をここまで
汲み上げるには、相当なリハーサルを重ねたに違いない。


「未完成」は明るく歌わせた演奏で、シューベルトの悪魔的
世界は希薄だ。丁寧な細工がときに鼻につくが、全体的には
悪くない。

「イタリア」は文句なし。
細工の効果なのか、各楽章ごとの性格づけが明確になって
いるので、統一感がある。
でも、なんといってもこの演奏では両端楽章のイキのよさが
いい。
艶のある響きが音を立てて泡立っており、これは、お耳の
快感である。参りました!

このCDは、シノーポリの最高傑作のひとつだと思う。



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Comment

無題 - yokochan

こんにちは。シノーポリは一筋縄ではいかない不思議な指揮者でしたね。確か料理の腕もピカイチだったようです。このCDは出た時からずっと気になってましたが、おかげさまで様子がよくわかりました。聴きたくなりました。DGにはシノーポリのCDをシリーズ化して、そろそろ見直しを図ってもらいたいものです。
2006.05.26 Fri 13:03 URL [ Edit ]

シノーポリ - 吉田

こんにちは。確かに不思議な指揮者でした。
音楽と、言動と、そしてありあまる髭と。
ドレスデンの指揮者になってから、多くのCDが出ましたが、まだ聴いていないものが多いです。廉価で出してほしいですね。
2006.05.26 Fri 15:55 URL [ Edit ]

無題 - mozart1889

TB有り難うございました。
吉田さんのジャケットが初出時のカップリングのものですね。遅いゆったりとしたテンポの「未完成」ですが、よく聴いていると沢山発見のあるえんそうでした。
2006.06.27 Tue 22:00 URL [ Edit ]

無題 - 吉田

mozart1889さん、こんばんは。
細かいところにいろいろ凝った演奏ですが、シューベルトの歌心を損なっていないですね。
シノーポリはドレスデンなどとも多くの録音を残しましたが、フィルハーモニアとのものに愛着を感じます。
2006.06.27 Tue 22:07 URL [ Edit ]
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