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"天空の城ラピュタ"、ポリーニ、"かっこう"

2015.01.18 - ベートーヴェン

ma




宮崎駿監督の「天空の城ラピュタ」を観る。

見習い機械工のパズーはある日、空から落ちてきた少女シータと出会う。彼女は胸に青く光る石のペンダントを身につけていた。彼女は天空に存在すると言われているラピュタの王位継承者であった。そのペンダントは空に浮かぶ力を持つ。彼女たちは、それを奪おうとする軍隊と海賊に追われながら、ついにラピュタに辿りつく。

パズーとシータが海賊と共に生活をし、ラピュタへ向かう場面がとてもいい。ワクワクさせられた。冒険活劇は、こうでなくっちゃ。

ラストは予定調和的である。けれども、敵役が結局なにを求めていたのか、よくわからなかった。オジサンにはついていけないのだろうか。






ポリーニのピアノでベートーヴェンのピアノ・ソナタ25番「かっこう」を聴く。

ポリーニは、この愛すべき小さなソナタをいかにも楽しそうに弾いているようだ。この頃の彼はまだテクニックの衰えはなかったから、バリバリ弾いてのける。その情熱はおそらくショパンの「練習曲」を弾くのと同じように熱いものであることを感じると同時に、ほのかな温もりを感じる。

タッチは硬くて、凛としている。1楽章の最後でユーモラスな不協和音が出てくるところなど、スポーツカーがグンと加速するようなスピード感がある。実に鮮やかだ。

2楽章は、ややぼんやりしているように感じる。

終楽章は好調。速い速い、速くて、切れ味がいい。残尿感なし。
こういう音楽のように人生を歩めたら、どんなにいいだろう。


1988年6月、ミュンヘン、ヘラクレス・ザールでの録音。



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ma


ブナ林。












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Comment

「かっこう」が鳴いているみたいな - yoshimi

こんにちは。
「かっこう」の譜面は比較的簡単なので、ピアノ練習用のソナタ(かソナチネ)アルバムにも載ってました。
「テレーゼ」と「告別」に挟まれてしまったせいか、有名でも人気がある曲でもないのですが、私は結構好きな曲です。

第1楽章は、途中でカッコウの鳴き声みたいなのが聴こえてくるのが面白いです。
冒頭は歯切れ良く快活な旋律で楽しそうですが、対照的に、続いて出てくるアルペジオは、(普通は)ペダルを踏みっぱなしにして弾くので、響きがとても綺麗です。(ポリーニはペダルを短く浅くして、あっさり弾いていますが)
第2楽章は、第1楽章ほど印象的ではないのですが、なぜかゆらゆらと揺れるゴンドラとか舟歌を連想してしまいます。
最後は、「失われた小銭への怒り」みたいにユーモラスですね。
何回か聴いていたら、演劇みているみたいな気がしてきました。

この曲は、なぜかバックハウスがサイタルでよく弾いていました。
バックハウスのイメージからするとちょっと意外な気がしますが、この曲が好きだったんでしょう。
2015.01.20 Tue 19:13 URL [ Edit ]

可愛らしいソナタ - 管理人:芳野達司

yoshimiさん、こんにちは。
私もこの曲は好きです。中期の、こうしたこじんまりとした曲は、なにか肌に合うというか。
「かっこう」は素人目にもさほど難しくなさそうに聴こえます。ただ、軽やかさをうまく引き出すのと、2楽章の陰影をあらわすのは、けっこう難しそうです。

「失われた小銭への怒り」ってなんでしたっけ。度忘れしました。うふふ。
バックハウスの演奏は聴いたことがありません。いかにもいかつい彼(見た目も含めて)がこの曲をやるとは、なかなか恰好いい。聴いてみたいです。
2015.01.21 18:13

バックハウスの「かっこう」 - yoshimi

こんにちは。
「失われた小銭への怒り」というと、ベートーヴェンのとてもコミカルなバガテルです。(たぶん曲を聴かれたことはあると思います)

ご参考までに、バックハウスのモノラル録音の音源です。(私はステレオ録音よりもモノラル時代の演奏が好きなので)
第1楽章は速いですが、アルペジオがとても綺麗でエレガントですし、第3楽章も速くて快活・鮮やかです。
リサイタルでよく弾いているだけあって、いい演奏だと思います。
https://www.youtube.com/watch?v=tUb3EszM23c
2015.01.22 Thu 12:03 URL [ Edit ]

いいですねー。 - 管理人:芳野達司

yoshimiさん、こんにちは。
ベートーヴェンのバガテルでしたか。小銭というところがスケール小さく、おかしみがありますね。ベートーヴェンの小品はあまりCDを持っていないので聴いたことがあるかどうか。気をつけてみます。

バックハウスのご紹介ありがとうございます。
ポリーニに比べると、音に柔軟性があるので空間的にも情感的にも広がりを感じます。モノラルでありつつ、そのあたりは直線的なポリーニとは全然違うことが明確にわかります。2楽章は深いですね。
2015.01.23 19:17
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