錦糸町楽天地シネマズで、北野武監督の「龍三と七人の子分たち」を観る。
これは、元ヤクザのじいさん連中が暇つぶしに組をつくり、新興暴力団と抗争を繰り広げるコメディ。
最初から最後まで爆笑の連続。笑いすぎて涙が止まらなかった。映画を観てこれほど笑ったのは、「裸の銃を持つ男」以来。全編通してまんべんなく笑えるところは本作が上。
今までの北野作品のなかで、一番気に入った。
お笑い好きは必見です。
レヴァイン指揮シカゴ交響楽団の演奏でブラームスの交響曲4番を聴く。
これはなんとも元気なブラームス。作曲家晩年の枯れた味わいというよりも、初夏の若芽の新鮮な息吹を感じる。録音当時、レヴァインは32,3歳。
1楽章は冒頭から勢いがいい。もったいぶったところがなく、直線的。第2主題をホルンと木管で鳴らせるところなど、弾むよう。クラリネットとオーボエのソロは、クール。
だから2楽章も快活。ホルンが、たっぷりと糊のきいたワイシャツのようにパリッとしている。デイル・クレヴェンジャーであろうか。チェロによる第2主題は繊細。なにげなくポルタメントをかけている。左から聴こえるヴァイオリンとの掛け合いが楽しい。
もちろん3楽章もイキがいい。マゼール/クリーヴランド管ほどのポキポキ感はないものの、高揚するときのティンパニのロールは春の嵐のように激しい。
4楽章はわりとそっけなく始まる。局面が落ち着いたところのフルート・ソロは太く、厚い。ホルンのコラールは渋く、落ち着いている。安定感バツグン。終結部はなかなか激しく、折り目は正しい。最後の音は、少し粘って締めくくられる。
録音はいくぶん靄がかかった感じ。
1976年7月、シカゴ、メディナ・テンプルでの録音。
ブッシュ・ファイアー。
在庫がなく、ご迷惑をおかけします。
5月下旬に重版できる予定です。
「ぶらあぼ」4月号に掲載されました!PR