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ミルシテインのブラームス「ヴァイオリン協奏曲」

2007.10.14 - ブラームス
Milstein

ブラームス/ベートーヴェン ヴァイオリン協奏曲 ミルシテイン(Vn) フィストラーリ指揮フィルハーモニア管、他



将棋NHK杯、羽生二冠対中川七段。終盤、明らかに敗勢だった羽生がすごい粘りをみせて、最後は解説者の加藤一二三に「NHK杯の歴史の中でも最大の逆転劇」と言わしめる対局だった。
たしかに、見事な逆転だったと思うけど、この対局で一番面白かったのは、加藤だった。
解説とは違う手が飛び出して局面が怪しくなったとき、「あれ。あれ。あれれれれれれ」と、テレビ放送とは思えない素の発言が飛び出すあたり彼らしい。面白さ健在である。
かつて、彼が中学生でプロ棋士になったときは「神武以来の天才」といわれたそうだが、今はお笑いのA級だ。
最近は、本職の将棋ではパッとしないけれど、お笑いでも食ってゆけるのじゃないだろうか。ひそかに期待したい。


そんな感じで、午前中はバラエティー番組と将棋でテレビ三昧、午後もだらだらと本を読みながら音楽を聴いて過ごした。
ミルシテインのブラームス。これは1960年の録音。ミルシテインといえば、晩年のヨッフムとの盤が有名であるし優れた演奏だが、今日はフィストラーリとの演奏を聴いた。
基本的には、ヨッフム盤と変わらない。細い研ぎ澄まされた美音はここでも勿論堪能することができる。
ただ、こちらのほうは、いくぶん生真面目さを感じる。どちらかといえば遊びのないヴァイオリンだ。楽器を綺麗に響かせることに余念のない弾きぶりであり、フィストラーリの伴奏もソツがない。全体的に音が軽やかで、重厚なブラームスを期待すると、ちょっと不満があるかもしれない。
とはいえ、ミルシテインはミルシテイン。切れ味のいい美音は、聴いていて爽快だ。解釈以前に、美しく磨かれた音の響き、これがヴァイオリン音楽を聴く醍醐味だと思う。
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Comment

無題 - しじみ

こんにちは。ご無沙汰しております。
先日、検定試験がやっと終わり、再び音楽モードに戻るわよと、聴き始めたCDが偶然にもブラームスのヴァイオリン・コンチェルトでした。
ミルシティンではないですが、ソリストの「美しく磨かれた音の響き」に私もまいってしまいました。
近々アップしますので、どうぞお読みくださいませ。
2007.10.15 Mon 12:31 URL [ Edit ]

Re:しじみさん、こんにちは。 - 管理人:芳野達司

コメントありがとうございます。

>先日、検定試験がやっと終わり、再び音楽モードに戻るわよと、聴き始めたCDが偶然にもブラームスのヴァイオリン・コンチェルトでした。

検定試験が終わってひとまず安心ですね。試験まで音楽を絶っていたのがスゴイ。私も9月に試験があったのですが、音楽は聴くわ酒は飲むわで、まったく普段通りの生活を貫き通した結果として、撃沈が予想されます。

しじみさんの聴いたヴァイオリニストは誰でしょうかねえ?
楽しみにしております^^
2007.10.15 18:33

無題 - rudolf2006

吉田さま お早うございます。

加藤一二三さん、良いですよね。最近までA級で頑張っておられたと思うんですが、今もA級なのでしょうか、B級に落ちられたのかな~
解説は最高ですね、天才の名をほしいままにした加藤さんでも分からない手があるんですね。あの解説(先日は見ませんでした、残念です;)、あれは名人芸ですよね。後は、内藤さんくらいでしょうか。解説で面白いのは、お二人かなって思います。

ミルシュテインのブラームス、確かLP時代に聴いていたと思うのですが、もう忘れています。ブラームスというと、オイストラフとセルの盤も有名でしたよね。ミルシュテインは、本当に「美しく磨かれた音」と言えますよね。あの美音は、フランチェスカッティと私の中では双璧かもしれませんね。

ミ(`w´彡)
2007.10.16 Tue 09:01 URL [ Edit ]

Re:rudolf2006さん、こんばんは。 - 管理人:芳野達司

コメントありがとうございます。

加藤一二三、今はB級2組にいます。最近はNHK杯でもあまり見かけませんが、解説者として活躍しているようです。毎週彼の解説だったらいいのにと思いますねえ。最近、棋士で初めて「1000敗」を記録したそうです。これはスゴイ数字です。

ミルシテテインのブラームス、最後の録音であるヨッフム盤はソロ、オケともども痺れるような切れ味ですが、フィストラーリとの演奏は、いくぶん落ちついた演奏だと思いました。
「美しく磨かれた音」、確かにそうですね。フランチェスカッティと双璧、同感です。しかも彼らは美音だけではないですね。
2007.10.17 22:26
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