忍者ブログ

セルのドヴォルザーク「交響曲第8番」

2009.09.23 - ドヴォルザーク

do

ドヴォルザーク 交響曲第8番 セル指揮アムステルダム・コンセルトヘボウ管


「秋茄子は嫁に食わすな」という言い伝えがあるが、うちのカミさんは茄子が好物で、よく自分で買ってきては料理している。私は嫌いではないがあまり積極的に食べるほうではなかった。というのは、「茄子には栄養がない」との説を信じていたからである。料理の価値は味にあると思いつつ、栄養も気になるところが軟弱である。
改めて調べてみると、成分の90%以上は水分であるものの、ビタミンやカルシウム、鉄分、カリウムなどのミネラル成分、食物繊維などをバランス良く含んでいるらしい。
これならいいだろう(どこが!?)。
その茄子料理をひとつ。

to


「とろろなす」
1.輪切りに素揚げした茄子と軽く塩茹でしたオクラをタレ(麺つゆもしくは冷やし中華のタレなど)につける。
2.冷蔵庫で冷やす。
3.すりおろした山芋をおもむろにかける。

to


見た目はいまひとつだが、茄子にからみついた油の香りと、とろろの喉越しがなんともいえない。
この料理、実は「世界の山ちゃん」のメニューにあったもの。オクラは私のアレンジ。
料理のレシピを増やすコツとは、ひたすらパクることであるな。


この連休は暇にまかせてLPを聴いた。休みの日でないとなかなか聴く気が起こらない。なんだかんだ言って、めんどうくさい。このセルのドヴォルザークにしても、2楽章が終わったところでアームが戻ってきちゃうのでけっこう忙しい。あっという間である。昔はそれが普通だったのに、便利に慣れてしまうとちょっとした作業でもおっくうになってしまう。なにかをしながら聴くのは今更ながら、というか今更だからあまり向かないようだ。

さてセルの8番。後年にクリーヴランド管と録音したものに比べて録音は冴えないが、モコモコした音から滲み出る滋味がなんとも言えない。ことにこの曲では頻繁に登場するホルンのコクのある音が絶品だ。ときに羽毛のように柔らかく、ときに雷のように激しい。この音を聴くためだけでもこのLPを取り出す価値はあるかも。
でもよいところはもちろんそれだけじゃない。スリムに切り込まれた弦の鋭敏なアンサンブルも聴き逃すことはできない。
セルはクリーヴランドとの演奏でこういった特色をよく出しているが、それはこのコンセルトヘボウとの演奏においても鮮やかだ。室内楽的な響きといわれることがあるが、確かに少人数で弾いているように聴こえる。それほど縦の線がキッチリ合っているということだろう。
とかいって、実は本当に少人数だったりして。

1951年9月の録音。


PR
   Comment(1)   TrackBack()    ▲ENTRY-TOP

Comment

無題 - rudolf2006

吉田さま こんばんは

秋茄子の料理、美味しそうですね
オクラと山芋、トップイングも良さそうですね〜

LPを聴ける環境は羨ましくもあります。
私もLPは山ほど持っていますが、聴くプレーヤーが故障しております。LDの機械も動くかどうか〜、爆〜。

コンセルトヘボウは、昔から良い音がしていますよね〜。最近、ベイヌムの演奏を聴いていて、その思いました。上手さで言うと、ベルリナー・フィルハモニカーに匹敵するのではないかな、と思ったりもしています。
そのオケストラを、セルがどんな風に味わいを出しているのか、興味が沸きますね〜。
意外に少人数で演奏していたかもしれませんよ〜。きっとセルだと、少しでもずれる奏者はカットしたと思います。その点、マエストロ・トスカニーニの演奏は、多人数でやっていて、あれだけ揃っているので、そりゃ怖かったろうし、奏者の腕も高かったんでしょうね〜。

ミ(`w´彡)
2009.09.25 Fri 22:43 URL [ Edit ]

Re:rudolf2006さん、こんにちは。 - 管理人:芳野達司

いつもコメントをありがとうございます。

秋茄子、なかなかおいしいものです。今朝は近所のスーパーで秋刀魚を買いました。今晩のサカナにしようと思います。

先日にLPを18年ぶりに実家から持ってきたのですが、200枚くらいでした。定番といわれるものばかりであまり珍しいものはありません。
裏返したりがめんどうですが、音そのものはCDよりよいものもあります。

>コンセルトヘボウは、昔から良い音がしていますよね〜。最近、ベイヌムの演奏を聴いていて、その思いました。上手さで言うと、ベルリナー・フィルハモニカーに匹敵するのではないかな、と思ったりもしています。

同感です。ことにベイヌムがいいですね。そのあとの指揮者(ヨッフムは除いて)は正直どうも…。
セルの演奏、意外に少人数でしたか!噂にきくリストラ王ですものね。
2009.09.26 17:11
コメントタイトル:
投稿者名:
Mail:
URL:
投稿内容:
Password: ※1
Secret: 管理者にだけ表示を許可する※2
※1 パスワードを設定するとご自分が投稿した記事を編集することができます。
※2 チェックを入れると管理者のみが見ることのできるメッセージが送れます。

TrackBack

この記事へのトラックバック
TrackBackURL
  →
カレンダー
03 2024/04 05
S M T W T F S
1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30
ポチっとお願いします(´_`\)  ↓ ↓ ↓
最新コメント
カッチェン、フロマン、ブラームス"ピアノ協奏曲2番" from:Yoshimi
-11/16(Thu) -
フルニエ、フィルクスニー、ブラームス"1番" from:老究の散策クラシック限定篇
-03/18(Sat) -
ゼルキン、オーマンディ、ブラームス"1番" from:老究の散策クラシック限定篇
-02/20(Mon) -
ゼルキン、オーマンディ、ブラームス"1番" from:“スケルツォ倶楽部”発起人
-02/20(Mon) -
古典四重奏団、ベートーヴェン、15,13"大フーガ" from:老究の散策クラシック限定篇
-10/30(Sun) -
最新TB
カテゴリー