
ビシュコフ指揮チェコ・フィルハーモニー管弦楽団の東京公演に足を運びました(10月21日、文京シビック大ホール)。
初めて聴いた外国のオケはチェコ・フィル。ノイマンが指揮をする「巨人」交響曲の公開リハーサルに当選したのは中学生のとき。蕩ける音色は衝撃でした。
それ以来、あの音色を求めて、何度かこのオケの演奏に触れています。
音符のひとつひとつに生命が迸っていた「モルダウ」、逞しい蒸気機関車のようなチャイコフスキー。
ラヴェルのコンチェルトはCDで聴いてもたいして面白くないけれど、この日の演奏は眩しかった。
第一ヴァイオリンとヴィオラは6プルトの厚みがありながら、ピアノの音は埋もれずに明瞭に聴き取れる。ラヴェルの計算だと思います。
チョさんの、水晶を思わせる冷んやりとした音色はラヴェルに合うと思っていましたが案の定。アンコールはショパンのワルツ64-2、サンソン・フランソワを思わせる酩酊テンポが素敵でした。
オーケストラのアンコールは「カヴァレリア・ルスティカーナ」間奏曲とドヴォルザーク「スラヴ舞曲」1番。マスカーニは切れ長美人の佇まい。
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