モーツアルト「4手のソナタ」 フィルクスニー、ワイスこの2,3週間、寝つきがとても悪い。布団で本を読んでいても眠くならず、朝方になることもある。
ある晩、本に飽きたところで、おもむろにPCを開いてヤフオクを眺めていた。魔がさしたのか、寝ぼけていたのか、こともあろうにLPを購入してしもうた。
これだから不眠は困る。
立派なステレオ装置ならばLPはいい音で鳴るのだろうが、ウチのはただ音が出るだけである。こだわりもない。LPを買うメリットはあまりないのである。
けれど、せっかくなので聴いてみた。
ライナーによると、このK.497のソナタが書かれたのは「フィガロ」と「ドン・ジョヴァンニ」の間であり、4手ソナタの最初にしてかつ最も重要な作品であるという。
序奏で始まるところは、「プラハ交響曲」を思わせる。主題に入ってからの広がりある色彩感は、4手ならではのものだ(なんて、題名を知らずに聴いたら怪しいものだが)。
アラン・ワイスという人は、最初ギタリストを目指していたのだが、師匠のセゴビアにピアニストになったほうがいいと言われ(!?)、フィルクスニーに師事をして研鑽したらしい。初めて聴くピアニストだ。
この演奏では、フィルクスニーが高音を担当しているように感じた。独特の可憐な音は、フィルクスニーのものだと思う。
1980年の録音。
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