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アルバン・ベルクSQのベートーヴェン弦楽四重奏曲第1番

2006.10.29 - ベートーヴェン
アルバン・ベルクSQ

アルバン・ベルク弦楽四重奏団/ベートーヴェン弦楽四重奏曲第1番

この第1番は、ベートーヴェンが作曲した最初の弦楽四重奏曲ではないらしい。
今でいう第3番が最初の作品であったのだが、出版の際に友人のヴァイオリニストの勧めによりこのヘ長調を第1番に持ってきたということである。
ベートーヴェンでは、ピアノ協奏曲も、今の1番が一番最初ではなく、第2番が最初の作品である。作曲するペースと楽譜出版前の推敲のやり方によって順番が変わってくる事情があったのだろう。
弦楽四重奏についていうと、この第1番を含む「作品18」に6曲もの曲がある。さらに、それぞれの曲は4楽章構成だから、合計すると24曲がひとつの作品番号に含まれていることになるのである。

なんだか、もったいない。

「パガテル」みたいな小品がひとつならわかるが、こんなに多くの、合計すれば長い曲がひとつの「作品」になってしまうなんて、なんだか納得がいかない。
かといって、作品番号が多ければいいというわけでもなさそうだけれども。


アルバン・ベルクSQはそつがない。4つの響きと力がそれぞれ均等になっていて、1つの楽器のように聴こえる。ブダペストみたいに、松脂を飛ばしまくるようにそれぞれのソリストが主張しているのとは違う。
セルが指揮するクリーヴランド管弦楽団の演奏を「室内楽的」な精緻さというならば、このアルバン・ベルク弦楽四重奏団の演奏は、ひとりの人間がひとつの楽器を弾いているかのような一体感がある。
生真面目な演奏である。




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