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シャンドールとギーレンのバルトーク「ピアノ協奏曲第2番」

2008.01.14 - バルトーク


bartok

バルトーク ピアノと管弦楽の作品 シャンドール(Pf)、他


ジョルジ・シャンドールは1912年にブダペストに生まれた。作曲をコダーイに、ピアノをバルトークに学んだというから、直球ど真ん中のハンガリアンである。
特にバルトークと親交が深かったというからもっと昔のヒトだと思っていたけど、わりに最近のソリストなのだな。

このバルトークは1958年から59年の録音。
この曲はしばしば、テクニックに自信のあるピアニストが技巧を最大限ひけらかすために奏することがあるが、シャンドールはそういう方面にはいかず、曲の持つ抒情と神秘に目を向けたものであることが聴きとれる。
激しい部分はあまり強烈ではないが、静かな部分のみずみずしさが印象的。そして音が柔らかくて魅力的だ。
中~弱音がとても鮮烈で、ことに細かいパッセージは、新鮮なタピオカのようにころころしていておいしそうである。
オケはギーレン指揮ウイーン交響楽団。ギーレンはまだかなり若いのじゃないだろうか。細部まで行き届いたかゆいところに手が届く気配りがあり、ダイナミックな迫力にも事欠かない。終楽章の大太鼓はすきっ腹にドスンと響くド迫力。
ピアノと打楽器は右から、木管は左から聴こえるといったような、ちょっとバランスの変わった録音であるけれど、鮮度は高く、この時代の録音にしては上々だと思う。

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Comment

無題 - rudolf2006

吉田さま こんにちは

バルトークのピアノコンチェルト、一回も聴いたことがありません、申し訳ありません、それでも、このブログにコメントを書くのが楽しみなもので、爆~。

ゼルキン師もバルトークのピアノコンチェルトの録音があるんですが、それもまだ購入していないんですよ、ほとんどの録音は手に入れているつもりなんですが~。

シャンドールというピアニスト、名前は聞いたことがあるんですが、演奏はまったく聴いたことがありません。

VOXレーベルって懐かしいですね、昔、LPは色々と持っていました。
ええ加減なコメントで;;

ミ(`w´)彡 

2008.01.15 Tue 14:47 URL [ Edit ]

Re:rudolf2006さん、こんにちは。 - 管理人:芳野達司

コメントありがとうございます。

>バルトークのピアノコンチェルト、一回も聴いたことがありません、申し訳ありません、それでも、このブログにコメントを書くのが楽しみなもので、爆~。
恐縮でございます。
付き合っていただき感謝です!

そういえば、ゼルキンのバルトーク、私も見かけたことがあります。まだ現役なのですかね?どんなバルトークを聴かせてくれるのか興味があります。
シャンドールはバルトークのスペシャリストとして名を馳せたピアニストで、ピアノの教本も書いているようです。
2008.01.16 12:58
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