忍者ブログ

フルニエのバッハ「無伴奏チェロ組曲第3番」

2007.05.22 - バッハ


bach

バッハ 無伴奏チェロ組曲 ピエール・フルニエ


昼休みは有楽町・銀座界隈の飲食店を開拓中である。今日は、JRの線路下に雑然と立ち並ぶ昭和を思い起こさせるエリアに突入。
隣におっ立っている国際フォーラムのいかにも近代的な建物に比べ、そのあまりの違いは、とても向かいにあるものとは思えない。
ちょっと気になってしまった「ミルクわんたん」の看板。もぞもぞ入ってみる。場末の焼き鳥やのように小さくて小汚い店だが、なんとなくうまそうな風格を醸し出している。
ミルクわんたんとは、文字通り、わんたんのミルク風のスープ浸しであった。具は、ぼろぼろに溶けた人参と大根と鳥のモツ。どうやら、鳥のモツ煮込みに牛乳を投入したものがこのメニューであるようだ。しかしなかなか美味。
あと、何故か葱スープとお新香がつく。700円という値段はちょっと割高感がある。狭いカウンターで密集状態の飽く環境だったが、無理をして写真を撮ってくればよかったなあ。


昔、「チェロを聴くと哲学者になったような気分になる」とかなんとかいう、まああまり覚えていないのだが、そういったコマーシャルがあった。
あのCMにぴったりと合うのがバッハの無伴奏であり、チェロのプリンスと言われた男、フルニエである。
チェロの響きは、古今東西のいろいろな楽器の中でも、聴いていてひときわ落ち着く。
フルニエは、音の低さをいたずらに強調せず、実に品良く響かせる。
私はバッハの曲を聴いて、なにかしら具体的な風景とか映像とかが思い浮かんだことはあまりなく、かといってCMのような哲学的な思索をするというわけでもなく、ただ音そのものを味わうことができるのだ。

Ⅰ プレリュード
Ⅱ アルマンド
Ⅲ クーラント
Ⅳ サラバンド
Ⅴ ブーレー
Ⅵ ジーグ
PR
   Comment(5)   TrackBack()    ▲ENTRY-TOP

Comment

無題 - Niklaus Vogel

吉田さん、こんばんは!
ミルク風…どんな味か想像がつきません…そういえば、中国人は豆乳をスープにすると聞いたような気もします?!
(新しい職場も国際フォーラムの近くなのですね。通勤時間は同じくらいということでしょうか…。)
さて、今回吉田さんはバッハでヴァイオリン、ピアノ、チェロときたわけですね! 私も無伴奏チェロを取り上げようかと思ったのですが、如何せんいつも聞いている途中で居眠りしてしまいます(爆)。 哲学者からはほど遠いです(笑)。
2007.05.22 Tue 22:51 URL [ Edit ]

Re:Niklaus Vogelさん、こんばんは。 - 管理人:芳野達司

コメントありがとうございます。
モツ煮込みに牛乳をぶっかけたような味でした。カウンターに用意している七味唐辛子を振って食する、と。味はなかなかでした。
実は前の職場はもっと南にありました。なので、少しだけ近くなりましたが、それでも片道で「復活」は聴けます(笑)。
今回はバッハが多くなりました。組曲のCDは案外少ないので、選択の余地がなかったとも言えます。
2007.05.22 23:05

無題 - rudolf2006

吉田さま こんばんは
有楽町界隈でお勤めでしょうか?
意外に思われるかもしれませんが、バッハのチェロ組曲、楽譜は持っているんですが、CDの類はまったく持っていません、どうしてなのかなって思ったりもするんですが~。
オケストラとオペラのCDがほとんどだからかもしれません。
フルニエは、良いチェリストだったですよね、エスプリがあって、それに高貴な音が、印象的でした。
ミ(`w´彡)
2007.05.23 Wed 16:58 URL [ Edit ]

Re:rudolf2006さん、こんにちは。 - 管理人:芳野達司

コメントありがとうございます。
有楽町界隈で勤めております。
国際フォーラムが近いのですが、あそこではあまりクラシックのコンサートをやらないのでつまらないので。
バッハのチェロ組曲、楽譜をお持ちなのですか。譜面を読みながら聴くと面白いのでしょうね。私は無伴奏のCDをこの1組しか持っておりませんが、満足のいく演奏であります。
2007.05.25 12:49

無題 - sweetbrier

こんばんは。鳥のモツとミルク、意外な組合わせですね。学生時代にウロウロした北海道でも、ミルク+バター+鮭なんていう汁物があったような気がします。

>昔、「チェロを聴くと哲学者になったような気分になる」とかなんとかいう~

うちにあるロストロポーヴィチのLP(アルペジョーネ奏鳴曲イ短調)、ライナーノートでも、そのようなことに触れ、思索型のチェロ愛好者には聞き捨てならないご意見が書いてありました。

チェロが哲学の小道具のように扱われたおかげで、私は無伴奏チェロ組曲1番プレリュードには早くから馴染むことができました。コーヒーかウィスキーのCMだったでしょうか。どちらも子どもの味覚にはチェロの音からはほど遠かったですが。
2007.05.23 Wed 20:53 URL [ Edit ]

Re:sweetbrierさん、こんにちは。 - 管理人:芳野達司

あの店は、もともとモツ煮込み屋だったのが、ふとした偶然で牛乳を入れてしまい、それが意外にいけるということでメニューにしたのではないかと邪推しております。また店が小さくて汚いのですよ。

いわれてみれば、コーヒーとかウィスキーにあいそうですね。BGMもチェロ曲だったような。チェロ曲とはいえこのバッハは無伴奏なので、哲学感(?)は格別なものがあります。ただ雰囲気を味わっているだけですが。
2007.05.25 12:53

無題 - sweetbrier

↑テレビCMの思いでは記憶が錯綜している模様です。失礼しましたm(_ _)m
2007.05.23 Wed 22:10 URL [ Edit ]

Re:sweetbrierさん。 - 管理人:芳野達司

あのCMは、もうかなり前のものですね。記憶はみんなそれぞれで。私はセリフだけを漫然と覚えています。
2007.05.25 12:55

無題 - ruiros2019

アルヒーフの布箱に入っていた豪華なLPに初めて針を通しつつ聴いた無伴奏チェロ第1番に当時金縛りに合うくらい感動したものでした。
現在のOIBP盤にあの音は再現されていません。
しかし特に第2番全曲の苦悩の表現はいまもってこれが私のベスト1チョイスです。
音がわっるいロストロポーヴィチのメロディア2&5も(当時擬似ステLp盤)平行して聴いてました。
続いてヨーヨーマ盤も購入しましたが、なぜかわかりませんがなんとなく腹がたって銀座ハンターへ叩き売ってしまったとおもいます。
いま人から薦められたシュタルケルの92年盤の5番をよく繰り返しきいてます。
2007.07.31 Tue 12:45 [ Edit ]

Re:ruiros2019さん、こんにちは。 - 管理人:芳野達司

コメントありがとうございます。
アルヒーフの布箱でしたね。あの豪華なLPジャケット、懐かしいです。すごく高級感がありました。実際に中身も高級です。
本格的にフルニエのバッハを聴いたのは、CDになってからです。実際、音質的には満足のいくものではありませんが、手許に常備してたびたび聴きます。
ロストロポーヴィチのメロディア盤、今日店頭でみかけました。後年にEMIと録音したものも聴いていませんが、若い頃の演奏気になるところです。
2007.08.01 20:09
コメントタイトル:
投稿者名:
Mail:
URL:
投稿内容:
Password: ※1
Secret: 管理者にだけ表示を許可する※2
※1 パスワードを設定するとご自分が投稿した記事を編集することができます。
※2 チェックを入れると管理者のみが見ることのできるメッセージが送れます。

TrackBack

この記事へのトラックバック
TrackBackURL
  →
カレンダー
03 2024/04 05
S M T W T F S
1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30
ポチっとお願いします(´_`\)  ↓ ↓ ↓
最新コメント
カッチェン、フロマン、ブラームス"ピアノ協奏曲2番" from:Yoshimi
-11/16(Thu) -
フルニエ、フィルクスニー、ブラームス"1番" from:老究の散策クラシック限定篇
-03/18(Sat) -
ゼルキン、オーマンディ、ブラームス"1番" from:老究の散策クラシック限定篇
-02/20(Mon) -
ゼルキン、オーマンディ、ブラームス"1番" from:“スケルツォ倶楽部”発起人
-02/20(Mon) -
古典四重奏団、ベートーヴェン、15,13"大フーガ" from:老究の散策クラシック限定篇
-10/30(Sun) -
最新TB
カテゴリー