シューベルト 弦楽五重奏曲 フィッツウィリアム弦楽四重奏団 カンペン(Vc)ベルギービールの専門店「ベル・オーべ」の豊洲店に行く。
ビールの種類が豊富なため、どれを選んでいいかわからない。
私のように普段は発泡酒でくだを巻いている人間はビールならなにを飲んでもおいしいと思うから、なんだっていいっちゃいい。店のヒトにそれぞれの特徴をきいてオススメのビールを注文した。
750ミリリットルの瓶で2500円を超えるから居酒屋の生ビールと比べて高いものだが、高級ワインと比べれば割安であり、アルコール度数が12%のものもありじゅうぶんに飲みごたえがある。
それだけにガブガブいってしまうと翌日にキク。
グーデン・ドラーク
グーデンバント
弦楽五重奏曲はシューベルトが死の年に完成したもの。
31歳という年齢と最晩年とのイメージが、相変わらずうまく結びつかない。本人がどういう気持ちでこの作品を書いたか知る由もないが、最晩年と言われると納得してしまう何か重いものがある。
ことに前半の2楽章は重くて深い。果てしのないような洞窟を思わせるあたり21番のピアノソナタの冒頭楽章を思わせる。この録音では35分を超える長さだが、ウィスキーを片手にすればあっという間に過ぎ去っていく。酔いとともに現実からじょじょに遠くに連れていかれる感覚がたまらない。
それと対照的なのが3楽章で、響きそのものは明るいものの、じつに激しい。尋常ではないテンションの高さが狂気を感じさせる。
終楽章は一転して天上のごとく優美なもの。これは八重奏曲の世界だ。
みんなバラバラなようでいて、通して聴くともうこれ以外の組み合わせは考えられないくらい強固な結束があるようだ。
フィッツウィリアムは切り込みが鋭い。録音もいい。
1983年の録音。
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