ワーグナー ジェシー・ノーマン(S) テンシュテット指揮ロンドン・フィルジェシー・ノーマンの名前をここ何年かあまりきかないけれど、まだ活躍しているのかな。息の長いルートヴィヒやグルベローヴァと比べても仕方がないかもしれないが、全盛期はそれほど長いものではなかったような気がする。そのなかで1987年は絶好調期のど真ん中にあたるだろう。
ソプラノというにしては太い声であり、それを生かした厚みのある恰幅のよさが魅力。一時期は「歌う小錦」なんて言われたことがあったが、そういったツッコミが許されるスケールの大きさがあったわけだ。
「愛と死」は、この録音の前後にカラヤンとのライヴ演奏が残されているが、このテンシュテットとの歌も充実したものだ。ずっしりした歌唱にエロスは薄く、むしろ母性的な包容力を強く感じる。
「タンホイザー」からはエリーザベトのアリアを2曲、急と緩とでしっかりメリハリをつけた色とりどりの歌いぶり。
「オランダ人」からはゼンタのバラード。ここまでわりとゆっくりとした曲が多い。いずれもドンと構えた大人の風情。小回りの利く音楽ではないところ、重量級のノーマンに合っている選曲である。
「ブリュンヒルデの自己犠牲」についても同様で、たっぷりとした流れに大きくたゆたう声に身をまかせたくなる。
テンシュテットは全体を通してスケールの大きいサポート。角のとれたフォルムを基調として、ずっしりと手厚いまろやかな響きを聴かせる。
1987年12月の録音。
上毛電鉄に乗ってみる。
中央前橋から西桐生まで、関東平野の上部をひた走る電車。
「はしる水族館」とは何か。
車内のいたるところに海の生き物が。
ここは竜宮城なのか。
小さな電車なので、客が降りるときに運転手さんが切符を受け取る。
ほのぼのした雰囲気をいいなあと思って旅情にふけっていたら、なにやら異様な光景が。
高校生が自転車をひいて車内を闊歩している。
おいおいそれはまずいだろうと思っていると、つぎからつぎへと自転車野郎が。
運転手さんは普通に応対している。
なんとこの電車、自転車乗り入れアリなのだ。
すごすぎるぞ上毛電鉄。
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ノーマンで思い出すのは、いつだったか日本に来たときのリサイタルをテレビでみたときです。黒人霊歌をやっていたのですが、あれはスゴかった。なんとも強烈な歌でした。でもそのあとCDで聴いたときは、さほど感動しなかったんですよ。
ノーマンのエリザよさそうですね。ローエングリンはドミンゴでしたっけ^^
昼過ぎに乗ったせいか車内はガラガラで、ぼうっとして景色を眺めていたら、右のほうから自転車を漕いだ高校生が歩いてきたのです。一瞬なにが起こったのかよくわかりませんでしたね。