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シャイーのマーラー交響曲第5番

2006.09.15 - マーラー
シャイー

シャイー指揮コンセルトヘボウ管/マーラー第5 


最近あまりぱっとした話題のないシャイーの演奏を聴いてみる。
ここでは、コンセルトヘボウ管弦楽団がとてもいい。
どのセクションも均等に良くて、バランスが冴えている。バイエルン放送交響楽団も全体のバランスがいいオケだが、コンセルトヘボウのほうがより華やかだろう。
豊穣で輝かしい響きをオシム監督、いや惜しみなく撒き散らしていて気持ちがいい。
こういう音を出せるオケならば、指揮者はむしろ凡庸なほうがいい、もっと極端にいうと、いなくてもいいのじゃないかという気さえしてしまう。

シャイーは、第2楽章で、複雑に入り組んだオーケストラの綾をていねいに解きほぐして、ひとつひとつの音を明確に鳴らせることに腐心しているが、結果的に流れを損なうことなく怒涛の夢ロマンを展開している。
第3楽章では、たっぷりと甘くて濃いヴィヴラートのかかったホルンの音色が抜群である。ライナーノーツに奏者の記載はないが、恐らくタダ者ではないだろう。
年は40から50。不精髭は伸び放題、朝から酒を呑みたおすアル中で、目は黄色くどんよりと濁っている。
もちろん妻や子供にはとうの昔に逃げられていて、本人は借金取りから逃げまくるテイタラクである。
しかし、ホルンを手にした途端に手の震えがぴたりと止まり、ひとたび吹いてみれば、えもいわれぬ音色を響かせる天才肌。
あぶさんか。
そうであってほしい、こういうホルンを吹くヒトは。
このホルンを聴くためだけに、このCDを取り出す価値あり。
第4楽章は普通。
終楽章では、指揮者の指示なのだろうが、時折弾き崩しているところがあって、しゃれている。
普段聴きとりにくい音を明瞭に鳴らせていて、見通しの良い演奏でもある。

シャイーの演奏は、数ヶ月前に聴いた「シェエラザード」はつまらなくて途中から本を読み始めちゃったが、このマーラーはよかった。




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Comment

夢と現実?! - Niklaus Vogel

吉田さん、こんばんは!誤って、先のコメントの途中でEnter押してしまいました。誠にお手数ですが、削除してくださいm(_ _)m
当時のコンセルトヘボウの第1ホルンはとても魅力的ですよね!私もとても好きで、どんな方なのだろうと、とても期待して演奏会に行きました。(もう10年以上も前のことです。)
そして驚くべき事実を目の当たりにしたのです…若い(30代前半?)の女性だったのです!!
しかも、聞こえてくる音は、まさにあのホルンの音色だったのです!
2006.09.15 Fri 22:18 URL [ Edit ]

Re:Niklaus Vogelさん、こんばんは。 - 管理人:芳野達司

テンプレートを変えました。いろいろ調整中です。ご迷惑をおかけします。
コンセルトヘボウのホルンは良かったです。ウイーンやシカゴとも違う音色に味があります。
なんと女性でしたか。酔っ払いのオヤジを想定していましたが(笑)。もう最近では女性の金管奏者というのも珍しくなくなりましたが、あの奏者は普通ではありません。
2006.09.15 22:28

無題 - bitoku

吉田さん
こんにちは。
マーラーの5番にも目が無なので聴きたくなりました。CDを購入するつもりです。
第3楽章天才女流ホルン奏者の演奏が楽しみです。この楽章が一番好きなので更に期待してます。
2006.09.16 Sat 15:01 URL [ Edit ]

Re:bitokuさん、こんにちは。 - 管理人:芳野達司

このホルンは女性とのことです、ホントに聴かせてきれます。
5番の第3楽章は、マーラーの後期への転換期だと考えております。シリアスで深みのある曲です。
マーラー第5の中でも優れた演奏のひとつだと思います、ご期待にそえられれば幸いです。
2006.09.16 21:10

無題 - adagietto♪

ホルンの件、興味深く読ませていただきました。
想像とは裏腹に30代前半の女性であったのですね。現在はソリストとして活躍されているのでしょうか?是非、聴いてみたいものです。
2006.12.17 Sun 01:04 URL [ Edit ]

無題 - adagietto♪

追伸ですが・・・
シャイー/RCOで最高なホルンを聴かせてくれた奏者は、Jakob Slagsterで、今年の来日公演のメンバー表を見ますと、現在も首席ホルン奏者として在籍しているそうです。「巨人」の最後でホルンさすが!と無意識に聴いていました。
2006.12.17 Sun 01:39 URL [ Edit ]

Re:adagietto♪さん、こんにちは。 - 管理人:芳野達司

シャイー盤では、実に甘美でふくらみのある音に魅せられました。第5という曲のなかでも重要な箇所なので、ホルンがうまいのとそうではないのでは演奏の印象が違ってきます。
「Jakob Slagsterで、今年の来日公演のメンバー表を見ますと、現在も首席ホルン奏者として在籍している」
なるほど、そうでしたか。お教えいただき、ありがとうございます。
シャイーの録音から10年弱ですから、まだバリバリですね。
2006.12.17 11:55
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adagietto♪の気まぐれ音楽記 2006.12.17   01:08
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