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フレーニ、シノーポリ、プッチーニ"マノン・レスコー"

2021.01.11 - プッチーニ

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フレーニの題名役、シノーポリ指揮フィルハーモニア管弦楽団・他の演奏で、プッチーニ「マノン・レスコー」を聴きました(1984年1月、ロンドン、キングズウェイ・ホールでの録音)。

シノーポリのオケは、出だしから切れ味良し。終始、ドクドクとした血管の蠢きを感じるようであり、かつ劇的瞬発力が強烈。
この指揮者は1980年代初頭メジャーになったころ、精神分析学を音楽に応用した云々で話題になりました。シューマンやマーラーの交響曲含めて、その精神分析がこの曲にどう生かされているのかわからないけれど、なかにはとびきりイキがいい演奏があることは確か。1幕の最初のほう、デ・グリューやエドモントたちがガヤガヤやっているところは、とても煌びやか。

マノンが登場すると、華やかな雰囲気がしっとりと変貌。ドミンゴは直線的で澄んだ響きを聴かせるし、フレーニは歌の襞が細やかで深い。マノンという女にはあまり感情移入できないものの、フレーニの可憐にして切実な歌唱には引きつけられます。
レスコーのブルゾンは安定していて、全曲をビシッと締めている感じ。リドゥルのジェロンテは立派な紳士。

4幕は大メロドラマ。砂漠だからこそ燃え上がる欲情、ふたりは瀕死だけど音楽は熱い。フレーニの伸びのある声に、やはり魅せられます。


ミレッラ・フレーニ(ソプラノ)
プラシド・ドミンゴ(テノール)
レナート・ブルゾン(バリトン)
ロバート・ギャンビル(テノール)
クルト・リドル(バス)
ジョージ・マクファーソン(バス)
マーク・カーティス(テノール)
ブリギッテ・ファスベンダー(メゾ・ソプラノ)

コヴェント・ガーデン王立歌劇場合唱団
















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