友人に誘われて長野へ小旅行。松本にしても長野にしても、普通に暑かった。
左が諏訪大社の御柱、右は古木。来年が御柱祭だという。柱からパワーをもらう。
松本城。ふるさとフェスをやっていてなかなかの人だかり。城をアテに地ビールを飲む。
茶臼山動物園のリクガメ。
月曜日だったので、園内はとても静かだった。
「この静けさが無職の醍醐味だよね、ふっふっふ」などと呟きながら歩いた。
善光寺。7年ぶりの御開帳ということで大賑わい。
よくわからないまま柱に手をあてて家内安全を祈る。
アックスのピアノ、レヴァイン指揮シカゴ交響楽団の演奏で、ブラームスのピアノ協奏曲1番を聴く。
アックスといえば、昔ヨー・ヨー・マたちと室内楽をやったものをいくつか聴いたが、コンチェルトを聴くのは初めてかもしれない。この演奏はいい出来栄え。ゼルキンやアラウと比べてもそう聴き劣りしない。ピアノに加えてレヴァインのオーケストラの精度の高さを鑑みると、同曲の多くのディスクのなかでも上位にくる演奏だと思う。
彼はフォルテッシモを鳴らせても、音が濁らない。いくぶんの温もりのある音色は、ときにキラリと光る。音量もじゅうぶんで、オーケストラに負けていない。テンポは中くらいか、やや遅め。ソロの場面ではじっくりと深い呼吸でもって、おおらかな抑揚をつけてみせる。テクニックに不満はない。派手さはないものの、低音から高音までしなやかに、のびのびと音が流れている。3楽章はとても闊達でキレがいい。
シカゴ交響楽団も好調。とくに印象に残るのは、弦楽器のキザミ。音の厚みからいってわりとおおきな編成だと思われるのだが、ヴァイオリンのキザミはひとつひとつがはっきり聴こえるくらいに細かく揃えられている。それは機械的に揃っているのではなく、熱いパッションを伴うものなので、気持ちが高揚しないわけにいかない。
2楽章で弦楽器とファゴットが溶け合うところなど、陶然となる。
録音は薄い靄がかかったよう。
1983年7月、シカゴ・オーケストラ・ホールでの録音。
初秋。
在庫がなく、ご迷惑をおかけします。
6月上旬に重版できる予定です。
「ぶらあぼ」4月号に掲載されました!PR