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自省録(11)、スヴェトラーノフ、ブラームス"2番"

2015.08.12 - ブラームス
ma
 


ローマの五賢帝のひとりであるマルクス・アウーレリウスの言葉を、またまた。

「眠りから起きるのがつらいときには、つぎのことを思い起せ。社会に役立つ行為を果たすのは君の構成素質にかなったことであり、人間の(内なる)自然にかなったことであるが、睡眠は理性のない動物にさえも共通のことである」。

耳が痛い。。








スヴェトラーノフ指揮スウェーデン放送交響楽団の演奏で、ブラームスの交響曲2番を聴く。

この指揮者は1980年から1985年にかけてスウェーデンの放送交響楽団を振ってブラームスをやっていて、その模様がディスクに収録されている。もしかしたら、この間に何度か同じ曲を演奏したのかも。そのなかでよりよいと思われるものを発売したのだろう。

曲によって善し悪しのムラがあるように感じた。2番と3番はよく、1番はまあまあ、4番はつまらない。そんな印象。そこで今日は2番について書くことにする。

1楽章から、とても優しい手触りの演奏である。角がとれていて、まろやか。ブラームスの明朗な詩情を、あますところなく伝えている。
そう、このブラームスは明るい。モテなくて不貞腐れた中年オヤジ(それは言いすぎか)が作ったというよりは、十代の若者が思い切って、将来への無限の希望をこの音楽にのせたような、そんな音楽。
朗らかであるし、かつ、丁寧な演奏でもある。
2楽章など、木管楽器とホルンの扱いがじつに味わい深い。
終楽章はなかなか速いが、どの楽器も細かな表情をつけながら有機的についていっている。
ラストのファンファーレはマゼールばりのはったり。これを生で聴いたら、興奮するだろうな。

そういうわけで、終楽章を除いてはゆったりとしたテンポであるが、反復をしていないので、トータルでちょうど40分ほどの演奏時間。

スウェーデンのオーケストラは、際立った腕達者が集まった集団という感じはしないが、要所でキッチリとツボを抑えている。全体を通しては、呼吸の深いフレージングが心地よい。



1982年1月、ストックホルム、ベルワルドホールでのライヴ録音。




ma
 
休憩。





重版できました。




「ぶらあぼ」4月号に掲載されました!







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