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ミケランジェリのショパン「スケルツォ第2番」

2006.10.20 - ショパン
ミケランジェリ

ミケランジェリ/ショパン ピアノ作品集


今日は、午後からセミナーを受講するために、東京ビックサイトへ。
遅まきながら、臨海高速鉄道に初めて乗った。ところが、大崎から国際展示場までは、ほとんど地下。
列車からの風景フェチ(?)の私としては、ちょっとがっかりだった。あのあたりはずっと埋立地だし、最近に作られた路線だから、地下に鉄道を通したのだろう。海の見える地帯なので、地上に線路があったらステキな景色がみえそうなのに、実に惜しい。子供だって同じ思いだ…と思うが、まあ、首都圏のビジネスマンの多くは、電車に乗って景色など眺めないだろうナ。

セミナーを終えた後は、IT企業の展示会を見学した。
この展示会でなにが印象的だったかといえば、ミニスカートやパンツ姿のコンパニオンである。
いやー、マイッタ。
わっはっは。
パンフレットを配られたら思わず受け取ってしまうわ、アンケートにも答えまくってしまうわで、分厚いパンフレットと粗品が溜まること。
コンパニオンに頼んで写真を撮らせてもらっているカメラ小僧(オヤジ)を、何人かみかけた。
うらやましいじゃないかっ、何をしにきているのだろうか、まったく。
申し訳ないけれど、もらったパンフレットのほとんどは即ゴミ箱入りの運命を辿るのである。でもそれは、コンパニオンの罪であって、私が悪いわけではない。と思う…。


さて、ミケランジェリの華麗にして豪壮なショパン。
ショパンのスケルツォは、4曲あるなかで、2番が最も劇的で陰影を感じさせる音楽であり、有名な曲でもある。長らくリヒテルやアルゲリッチの演奏で親しんできて、ミケランジェリの演奏を初めて聴いたときは驚いた。
まず、テンポが遅い。じっくりとピアノを鳴らせている。
この遅いテンポは、ピアノを彼流に存分に鳴らせるためのテンポである。落合監督は「オレ流」といわれて、高い実績をあげているが、このピアノは元祖オレ流ともいえる。
フォルテッシモにおける、濁りの全くない冷徹な音はいつもどおりだが、ここでは弱音のデリカシーある微妙な音色に注目だ。技術的に、どんな手法を使っているのかわからないが -話によればペダリングに独特の技術を使うらしいが- ピーンと張り詰めた音の緊張感が際立っている。
このレコーディングでのミケランジェリのテンションは高い。通常われわれが思い描くピアノの音の概念を超えているのじゃないかと思う。他のだれもがやらないし、これを聴くまでは想像できない音色を響かせているのである。一度聴いてしまうと、アタマを離れないほどの予想外の音がめくりめく展開される。こういう音づくりができる唯一のピアニストがミケランジェリである。
録音は1971年。彼が51歳ころのものだが、技術的にも年齢的にも脂の乗った時期であるし、彼の最高潮の演奏ではないだろうか。




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