忍者ブログ

ファスベンダー、"リーダークライス OP.24"

2017.03.22 - シューマン

ma




ブリギッテ・ファスベンダーのメゾソプラノ、アーヴィン・ゲージのピアノで、シューマンの「リーダークライス」作品24を聴く(1984年10月、ベルリン、ランクヴィッツ・スタジオでの録音)。

シューマンは「リーダークライス」という歌曲集を、作品24と作品39とのふたつ書いているけれど、この24のほうが小ぶりだし、内容も若々しい。ひとつひとつの歌は、ケーキのように甘い。歌手によっては甘すぎることもあるけれど、ファスベンダーはところどころ苦みをきかせている。
女声にしては、艶っぽくはないのだけれど、曲ごとにつける表情が多彩なので、とても面白く聴くことができる。

「山々や城が見下ろしている」では、激情を迸らせている。「ぼくは樹々の下をさまよう」は、ゆったりとした呼吸が深くて、表情の陰影が濃い。「ぼくの苦悩の美しいゆりかご」と「愛らしく、やさしいばらやミルテで」は昔から好きな曲。ここではビターな味わいを醸し出している。若者というよりは、成熟した人間のメランコリー、といった感じ。

ゲージのピアノは軽妙洒脱。歌手に寄り添って隙がない。









ma
 
パースのビッグムーン。








PR
   Comment(0)    ▲ENTRY-TOP

Comment

コメントタイトル:
投稿者名:
Mail:
URL:
投稿内容:
Password: ※1
Secret: 管理者にだけ表示を許可する※2
※1 パスワードを設定するとご自分が投稿した記事を編集することができます。
※2 チェックを入れると管理者のみが見ることのできるメッセージが送れます。
カレンダー
04 2024/05 06
S M T W T F S
1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31
ポチっとお願いします(´_`\)  ↓ ↓ ↓
最新コメント
カッチェン、フロマン、ブラームス"ピアノ協奏曲2番" from:Yoshimi
-11/16(Thu) -
フルニエ、フィルクスニー、ブラームス"1番" from:老究の散策クラシック限定篇
-03/18(Sat) -
ゼルキン、オーマンディ、ブラームス"1番" from:老究の散策クラシック限定篇
-02/20(Mon) -
ゼルキン、オーマンディ、ブラームス"1番" from:“スケルツォ倶楽部”発起人
-02/20(Mon) -
古典四重奏団、ベートーヴェン、15,13"大フーガ" from:老究の散策クラシック限定篇
-10/30(Sun) -
最新TB
カテゴリー