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タモリ倶楽部、クライバー、ワルツ・ポルカ集

2011.04.23 - オムニバス
 
st

カルロス・クライバー指揮 チューリヒ国立劇場管弦楽団


昨日の「タモリ倶楽部」は、CDに収録された偶然の音に着目した企画。新聞の番組欄をみたところポップス系のCDを取り上げるのかと思ったら、クラシックだった。フルトヴェングラーの生誕125年と絡めたところ、この番組とのアンマッチ感が面白かったが、内容もよかった。
バイロイトの第九に足音入りというのが昔からあるが、今回のリマスターでさらに音が鮮明になったとのことで、テレビの音でも確かに生々しく再生されていた。あえて足音を入れるのは日本独自だと言っていたけれど、拍手がいいならこれもアリでしょうなあ。
ミケランジェリが演奏する「皇帝」で雷が落ちるところが入っていたり、アクセンフェルトが弾くバッハの「パルティータ」に鳥の声が聴こえたり(これはセッション)、フルヴェンのブラ4でプロペラ機の羽音が響いてきたり。それぞれジャケット写真入りで丁寧に紹介されていた。
そのなかでも、ギーゼキングの「皇帝」(1945年1月24日、ベルリン)は、とくに面白かった。ピアノ・ソロの場面で、高射砲の音がかなり鮮明に聴こえるのだ。1発だけでなく、何発も。解説によると、連合軍の空爆に対するドイツ軍の迎撃ということらしいが、これはちょっとスゴかった。
それにしても、金曜日の深夜番組でエディット・ピヒト・アクセンフェルトの名前をきくとは思わなかったナ。


「ロスト・トゥー・ザ・ワールド」を観てから、クライバーの演奏を聴きたくなった。でも、なにしろソフトが限られているから、新しいものはそうそうない。その中で、チューリヒ劇場でのワルツ・ポルカ集は初めて聴いた。まえからあったのだが、モノラル録音なので乗り気じゃなかった。
聴いてみると、意外に音はいい。ソロはきっちり聴こえるし、臨場感がある。
指揮にはいかにも手慣れた感があって、既にウイーンのニュー・イヤー・コンサートなみの完成度がある。
なかでもポルカ「騎手」は名演。切れ味鋭く弾力たっぷり、ここぞのパンチ力に興奮しないではいられない。クライバーの「アレグロ」のエッセンスが、この小品のなかにびっしり詰まっている感じ。
1枚目に収録されているオッフェンバックのオペレッタは、いまひとつ馴染めていない。もう少し聴いてみよう。

Nicolai: Die liustigen Weiber von
Johann Strauss: Zigeunerbarron
Josef Strauss: Dorfschwalben aus
Joseff Strausse: Feuerfest
Josef Strauss: Spharenklange
Josef Strauss: Jockey-Polka

1966年、チューリヒでのライヴ録音。
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Comment

無題 - rudolf2006

吉田さま お早うございます〜

タモリというと「ハナモゲラ語」の時代を懐かしく思い出してしまいます。「タモリ倶楽部」はその頃の雰囲気を少しは残している番組ですよね〜、深夜放送は見られないので(爆〜)、最近は見ていないんですけど、「空耳アワー」ってまだやっていますか??

面白い企画をやっているんですね〜、昔の録音だと、変な音を消すことが出来なかったのかもしれませんね〜、マエストロ・トスカニーニのオペラは一緒に「マエストロの歌」も聞こえますけどね〜爆〜

クライバーの放送、見逃したんですよ;;
奥さんが亡くなってからは腑抜けになってしまわれたようですね、色々な歌手の方々に手を伸ばされた方のようですけど〜。

あの溌剌とした指揮、もうああいう指揮者は出てこないのではないでしょうか? 最近、昔の指揮者の演奏を聴いていますが、今の演奏よりも面白いですね〜
年でしょうか?? 年ですが〜
▼・。・▼
2011.04.24 Sun 07:13 URL [ Edit ]

Re:rudolf2006さん、こんにちは。 - 管理人:芳野達司

「タモリ倶楽部」はほとんど毎週観ています。寝そうなときは録画をして(そこまでするか…)。マニアックな雰囲気がたまりません。
「空耳アワー」、まだやっていますよ。よく毎週ネタがあるものだと感心します。
フランソワのラヴェルの協奏曲(あの有名なCDです)で、トンカチを叩く音が聞こえるというのもありました。このリズムはフランス式の叩き方ですなあ、なんて言って大笑いしていました^^

クライバーの放送、なかなかでした。ムーティは彼と親交が深く、亡くなる前に電話で会話し、奥さんをなくして大変な落ち込みようだったそうです。
この指揮者は、なんといっても指揮姿がカッコイイ。CDよりも映像付きで観たい数少ない指揮者です。
2011.04.24 17:42
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