忍者ブログ

グルダとシュタインのベートーヴェン「ピアノ協奏曲第4番」

2008.05.05 - ベートーヴェン

gulda

ベートーヴェン ピアノ協奏曲第4番 グルダ(Pf) シュタイン指揮ウイーン・フィル


万城目学の「鹿男あをによし」を読む。
あるきっかけで奈良の女子高に赴任した大学院の研究生が、春日大社の鹿に不思議なお使いを命じられる。
それは、京都から「目」を受け取れというもの。これがないと日本は滅亡するとのことで、10月の満月の夜までに手に入れなければならない。
紆余曲折しながら「目」を手に入れる話であるが、笑いありスポ根あり恋ありと盛りだくさんで、一気に読み進むことができた。
すでにテレビドラマ化もされていて、放送していたのは知っていたが一度も観たことはない。
原作を読むと、ドラマのほうもむしょうに観たくなる。特に、女子高生のヒロインがみずみずしく描かれていたので、誰が演じたのか興味深い。
DVDが出たら早速観てみようかと思う。


グルダのコンチェルト。
入手しようとしたが、いつもタイミングが合わなくて、逃していたものを改めて聴いてみる。
2曲聴いたが、4番がとてもすばらしい。
まるでハンマークラヴィーアかジャズピアノのような軽い音色が存在感を放つ。
これが19世紀初頭当時の音だったのかという議論はさておいて、なんとも軽やかに転がる音に引き込まれるのだ。
ひとつひとつの音が粒だっていて、明快でイキがいい。
速い部分のめくるめく明快さとスピード感もいいけど、緩徐楽章のピアニシモの美しいこと。
消え入るかのようにわずかな音に、凄みと気迫が感じ取れる。ピーンと張り詰めた雰囲気に、心地よい緊張感がある。
シュタインが指揮するウイーン・フィルも好調。
メリハリのついた活発な演奏でソロを盛り立てている。
今はなつかしいゾフィエンザールならではの柔らかい音色がおいしい。

1970年、ウイーンでの録音。
PR
   Comment(2)   TrackBack()    ▲ENTRY-TOP

Comment

無題 - rudolf2006

吉田さま こんばんは

お祝いコメント、
ありがとうございます。m(_ _)m
吉田さんも今頃ブログを作られたんですか
確か、吉田さんのブログにお邪魔するようになってから、もう3年くらい経っているようにも思います。早いものですね~。

「鹿男あをによし」面白そうですね、テレビドラマ、私も知りませんでした。

グルダのベトベンのコンチェルト 
ソナタとコンチェルトの全曲盤(廉価盤)で持っています。グルダのピアノも良いのですが、シュタインさんの伴奏が出色の出来ですよね。私はあまりに素晴らしい伴奏に驚き、それ以来、シュタインさんの録音を集め出しました~。
手垢の付いていないベトベンという感じがします~。
今後とも宜しくお願いいたします。

ミ(`w´)彡 
2008.05.05 Mon 22:39 URL [ Edit ]

Re:rudolf2006さん、こんにちは。 - 管理人:芳野達司

コメントありがとうございます。

私は、2年前の4月に始めました。その当時は3日に2回くらい書いていたのですが、すっかりペースが落ちてしまいました。
その頃の記事を読み返すと、赤面ものです(まあ今もそうですが)。封印したいところです。

「鹿男あをによし」、面白くていっきに読みました。
原作を読むと、ドラマを観たくなります。

グルダのコンチェルト、ブリリアント盤が店頭に出ていたので、思わず手が出てしまいました。 
シュタインの伴奏は確かにいいですね。こういう具合にシンフォニーをやったら、さぞいいものになるような気がします。ウイーン・フィルのいいところが出ていると思いました。
2008.05.06 18:50

無題 - 木曽のあばら屋

こんにちは。
「鹿男」ドラマもとても面白かったです。
毎週見てました。
小説とはいくつか設定を変えているところがありますが、
違和感なく楽しめました。

グルダ/シュタインの協奏曲全集、私も好きな演奏です。
4番は特に素晴らしいですね。優雅のきわみ。
2008.05.06 Tue 16:58 URL [ Edit ]

Re:木曽のあばら屋さん、こんにちは。 - 管理人:芳野達司

コメントありがとうございます。

「鹿男」の作家の名前を聞いたことがありませんでしたが、文章にアクが全然なくて、とても読みやすい本でした。
ストーリーもなかなか気が効いていて気に入りました。
ドラマでは「藤原くん」を綾瀬はるかが演じているという話を聞きましたが、面白そうですね。

グルダとシュタイン、まだ3,4しか聴いていませんが、ピアノもオケも柔らかくて雰囲気がありますね。
ピアノの音がめっぽう軽いのに驚きました。
2008.05.06 18:56
コメントタイトル:
投稿者名:
Mail:
URL:
投稿内容:
Password: ※1
Secret: 管理者にだけ表示を許可する※2
※1 パスワードを設定するとご自分が投稿した記事を編集することができます。
※2 チェックを入れると管理者のみが見ることのできるメッセージが送れます。

TrackBack

この記事へのトラックバック
TrackBackURL
  →
カレンダー
03 2024/04 05
S M T W T F S
1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30
ポチっとお願いします(´_`\)  ↓ ↓ ↓
最新コメント
カッチェン、フロマン、ブラームス"ピアノ協奏曲2番" from:Yoshimi
-11/16(Thu) -
フルニエ、フィルクスニー、ブラームス"1番" from:老究の散策クラシック限定篇
-03/18(Sat) -
ゼルキン、オーマンディ、ブラームス"1番" from:老究の散策クラシック限定篇
-02/20(Mon) -
ゼルキン、オーマンディ、ブラームス"1番" from:“スケルツォ倶楽部”発起人
-02/20(Mon) -
古典四重奏団、ベートーヴェン、15,13"大フーガ" from:老究の散策クラシック限定篇
-10/30(Sun) -
最新TB
カテゴリー