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ジュリアード弦楽四重奏団、ベートーヴェン"13番"

2016.09.05 - ベートーヴェン

ma



ジュリアード弦楽四重奏団の演奏で、ベートーヴェンの弦楽四重奏曲13番を聴く(1982年、ワシントン、アメリカ合衆国国会図書館クーリッジ・ホールでのライヴ録音)。


「大フーガ」を抜きに13番を聴いてみる。

この曲の終楽章は、出版社や友人らの要望で「大フーガ」と差し替えられたもの。これは、彼の最後の作品と云われている。13番の作曲から1年あまり経てのものであるが、全曲を通して聴いて違和感はない。最後の作品だからといって悲壮感は薄く、むしろコミカルな味が漂っている。上機嫌なベートーヴェンである。それだけに、なんだか泣ける。
その前の、5楽章「カヴァティーナ」は、ベートーヴェンが作った最高の緩徐楽章のひとつ。これを聴けば、穏やかに成仏できそう。

さて、ジュリアードの演奏であるが、相変わらず冴えている。それはあたかも切れ味するどい日本刀、完璧さへの情熱は高く、迷いなし。
大フーガがなくても全6楽章を要する、複雑な大曲であるが、テクニックは前に聴いた12番や14番にも増して優れているように思う。

国立国会図書館は、録音するにはあまりいいロケーションとは思えないが、残響の少ないことは、聴いているうちに忘れる。


 
ロバート・マン(第1ヴァイオリン)
アール・カーリス(第2ヴァイオリン)
サミュエル・ローズ(ヴィオラ)
ジョエル・クロスニック(チェロ)

 











ma
 
屋根の上のパーティ。








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Comment

こんにちは… - rudolf2006

芳野さま こんにちは

ジュリアードの後期ベトベン
かなり進んで来ましたね…
ジュリアードは旧盤と新盤の2つの全集がありますが
あまり芸風が変わっているとは思いません
ロバート・マンは上手かったのでしょうね…
マンが主導するジュリアードの演奏会、一度は行っておきたかった気がします
きっと機会はあったと思うのですが… 
その機会を自分のものにできるかどうかは??
ミ(`w´彡)
2016.09.08 Thu 12:28 URL [ Edit ]

ジュリアード、いいです! - 管理人:芳野達司

rudolf2006さん、こんにちは。

ジュリアードの後期、あとは15、16のふたつだけになりました。
いま聴いているのは新盤なのですが、旧盤も同じようなスタイルなのですね。でもやっぱり、旧盤も聴きたいなあ~。
マンがいるジュリアードの演奏会は、もう望めませんが、たしかに行きたかったです!
2016.09.10 18:41
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