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"最後の晩餐の作り方"、シェプキン、"パルティータ4番"

2014.06.29 - バッハ

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ジョン・ランチェスター(小梨直訳)の「最後の晩餐の作り方」を読む。

これは、料理本と見せかけたミステリー小説。
とにかく食に関する蘊蓄が凄い。古今東西の料理のレシピを、機関銃のようにまくし立てる主人公は、ちょっと尋常ではない。最後までその怖さはわからないのだが(いや、正直に言えば、裏表紙の概略を読めばある程度の予測はついてしまうのだが)、その博識ぶりが常軌を逸していて怖い。
ミステリーはともかく、蘊蓄に耳を傾けるだけで楽しい読み物だ。

ただ、味噌汁の悪口を言っているのが気に入らない。









シェプキンのピアノで、バッハのパルティータ4番を聴く。

ライナー・ノーツで、ピアニストがコープマンとグールドにインスパイアされたと語っている通り、独自の装飾音を要所に散りばめた華やかな演奏。

テンポは中庸かやや速め。スッキリとした流れが心地よい。
と云いながら、強弱の変化を自在につけているし、場面によってタッチを変えているので、濃いロマンティシズムがある。

それは序曲によくあらわれている。色とりどりのパーティの始まり。

アルマンドはピアノの音の可能性について推し進めたかのような演奏。弱音がとても綺麗なうえに、前期ロマン派を思わせる陰りを感じる。

アリアもそこらじゅうに装飾音をちりばめている。細かく刻んだ折り紙のよう。

ジーグは絢爛豪華。音の洪水。音が多すぎると云うなかれ。この繊細にして弾力のあるテクニックを聴くだけでも一聴の価値はある。


1995年3月、ボストン、ニューイングランド、ジョーダン・ホールでの録音。




冷やし中華とツイッター始めました!





ma


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